米大リーグ(MLB) は20日、予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」を公式予測市場取引所パートナーに指定したと発表した。同時に、商品先物取引委員会(CFTC)との間で、プロ野球の健全性保護を目的とした覚書(MOU)を締結した。
今回の提携により、ポリマーケットおよびそのブローカーはMLBのロゴやマークを予測市場製品内で独占的に使用する権利を取得する。また、MLBが公式データ提供パートナーとするSportradarを通じて公式試合データへのアクセスも認められるほか、MLBのデジタルエコシステムおよびリーグイベントでのブランド露出機会も提供される。
パートナーシップの核心となるのは「包括的なインテグリティ枠組み」の構築だ。MLBとポリマーケットは、個別の投球結果、監督の采配、審判のパフォーマンスなど、試合の公正性を損なうリスクがあると判断した市場を共同で制限することで合意した。
ポリマーケットはこれらのインテグリティポリシーをUS Rulebook(米国向け取引規則集)に組み込み、傘下の全ブローカーに同一水準の基準を適用させる。
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は「フィールド上の試合の健全性を守ることが最優先事項。今回の提携により、ファンエンゲージメントの機会を提供しながらリスクを最小化する明確な枠組みを構築できる」とコメントした。
一方でCFTCとの覚書は、主要プロスポーツリーグとCFTCとの間で締結された初の事例となる。両者は野球関連予測市場にかかわる健全性情報を機密扱いで共有し、定期的に協議を行う。
なお、ポリマーケットが独占パートナーとなる一方、MLBは他の予測市場取引所に対してもインテグリティ関係の構築を求める方針を示しており、各プラットフォームに所定の規制対応をルールブックへ組み込むことを義務付けるとしている。
ESPNの報道によると、今回の発表はアリゾナ州司法長官がポリマーケットの競合であるカルシを違法賭博業者として刑事告訴した2日後というタイミングで行われた。
予測市場の法的位置付けをめぐっては依然として不確実性が残っており、MLB-ポリマーケット契約には州法違反の司法判断が下された場合の提携無効条項も盛り込まれている。
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