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ヴィタリック、計1億円超相当のイーサリアムをプライバシー領域のプロジェクトに寄付

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暗号資産(仮想通貨)イーサリアム( ETH )共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は27日、メッセージアプリを開発するプライバシー領域のプロジェクトである「Session」と「SimpleX」に、それぞれ128ETH(約6,000万円)ずつ寄付したことを発表した。

「Signal」などが提供するメッセージの暗号化機能は、デジタルプライバシーを保護するために不可欠であると主張。SessionとSimpleXには、この領域で次の重要なステップを促進する役割を果たすことを期待しているという。

ブテリン氏は今回、メッセージの暗号化における次の重要なステップは、パーミッションレス(自由参加型)のアカウント作成とメタデータのプライバシーの促進だとの見方を示した。この2つにおいて、SessionとSimpleXの貢献を期待している。

一方で、SessionとSimpleXのソフトウェアはどちらも完璧ではなく、真に最適なユーザー体験とセキュリティを提供するには、まだ発展が必要であると指摘。そして、開発の難しさにも言及している。

例えば、メタデータのプライバシーを強化する際に必要となる分散化が難しいと指摘。また、複数のデバイスでの利用を望むユーザーがいることは開発において全てを難しくするとも述べた。他にも、シビル攻撃やDoS攻撃への耐性を構築することも開発をさらに難しくすると指摘している。

そして、これらの重要な問題に取り組む全てのチームに期待を示していると述べた。

なお、Sessionは分散型のメッセージアプリ。ユーザーのメタデータを保護し、コミュニケーションを暗号化して、メッセージのやりとりにおけるデジタル上の痕跡を残さないようにしている特徴がある。

また、SimpleXも分散型のメッセージアプリ。セキュリティやプライバシーのために暗号化技術を使っており、サーバーがメッセージの内容ややりとりの相手を知ることができないなどの特徴を持つ。

欧州で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発が加速していることなどを背景に、仮想通貨領域ではプライバシーに関する関心が高まってきた。関心の高まりは、プライバシー銘柄であるジーキャッシュ(ZEC)の価格急騰や著名人による言及の増加などに現れている。

関連: 仮想通貨「最後の1000倍成長チャンス」はプライバシー分野、ゼロ知識証明技術が実用化された今が転換点

プライバシーに注目しているのはイーサリアムも同様だ。例えば今年9月には、イーサリアム財団の「プライバシー&スケーリング探究」チームが、「イーサリアムのプライバシー管理者」に名称を変更。チェーン上で包括的なプライバシーを構築するためのロードマップを公開した。

関連: イーサリアム財団がプライバシー強化ロードマップ発表3つの重点分野で取り組みへ

また、今月にはブテリン氏が、プライバシーとセキュリティを強化するための暗号ツール「Kohaku」をライブで紹介。イーサリアムはユーザーのプライバシーという点ではまだ遅れており、この最後の行程こそ、より良いものを実現するために、一致団結して努力する必要があると述べた。

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