エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービス「X-Bank」を今年度中に開始
格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロックチェーン技術を活用した分散型インターネット「Web3」と自社のモバイルサービスを組み合わせた新サービスを開始するという。
エックスモバイルは2013年設立の独立系MVNOで、NTTドコモの回線を借り受け、全国規模の実店舗網を強みに格安スマホ事業を展開してきた。ドン・キホーテとの連携による「マジモバ」や、堀江貴文氏がプロデュースする「ホリエモバイル」など、他業界やインフルエンサーと協業した独自ブランド展開で知られる企業だ。
今回のWeb3領域への進出を担うのは、同社の戦略子会社「株式会社X-Bank」。2022年に設立され、暗号資産交換業ライセンスの取得準備やWeb3技術の研究を進めてきた。
2025年4月からは、暗号資産業界で豊富な実績を持つ西山 祥史氏が専務取締役に就任する。西山氏は銀行やシンクタンクを経て暗号資産アナリストへ転身し、大学在学中からビットコインに注目してきたパイオニアだ。
SBIグループ在籍時には「SBI Web3ウォレット」の開発や日本初の自動円転機能の導入、関西・大阪万博への技術提供などを主導したほか、暗号資産メディア「CoinPost」のモバイルアプリやAI駆動の情報サービス「Terminal」、クリプト指標の開発にも携わってきた。
エックスモバイルの社名に含まれる「X」には「自分たちとは異なる強みを持つ存在との協働で、新たな価値を創造する」という理念が込められている。これまでのコラボレーション事例を踏まえ、同社は「モバイル×暗号資産」の新サービスを通じて次世代の通信・経済圏を切り拓く考えだ。
今年度中に提供予定の新サービスの詳細は未公表だが、X-Bankのティザーサイト()も公開されており、今後の正式発表に注目が集まる。
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