米仮想通貨業界の主要ロビー団体3社が6月21日、マイニング・ステーキング報酬の課税を売却時まで繰り延べる法案について、修正なしで通過させるよう下院歳入委員会に求める連名書簡を送付した。
書簡を連名したのはブロックチェーン協会、仮想通貨イノベーション評議会、デジタルチェンバーの3団体。宛先は歳入委員会委員長のジェイソン・スミス議員と民主党筆頭理事のリチャード・ニール議員だ。
対象となる法案は、マイク・ケアリー下院議員が先日提出した「マイニング・ステーキング課税明確化法」。現行の米国税庁(IRS)ガイダンスでは、マイナーやステーキング参加者は報酬を受け取った時点の公正市場価値を課税所得として申告しなければならない。資産を売却する前に納税義務が生じるため、価格下落時には実際の現金価値を上回る税負担が発生する構造的問題がある。
マイニング・ステーキング課税明確化法は、新たに獲得した仮想通貨を自己創出財産として扱い、売却時まで課税を繰り延べる選択制を導入するものだ。また、仮想通貨を保有するグランタートラストがステーキング報酬を受け取っても信託上の地位を失わないことを明確化する条項も含まれている。
3団体が特に反発しているのは、スティーブン・ホースフォード下院議員が6月9日の公聴会で提出した修正案だ。同修正案は課税繰り延べの選択に5年間の上限を設けるもので、書簡はこれを「既に成立した妥協を破壊する冗長な制約」と批判し、「この法案で解決済みの問題を再び議論の俎上に載せることは、超党派の結果を危うくする」と述べた。
一方、全米銀行協会は同法案が「他の資産クラスに比べて仮想通貨を優遇している」と批判し、伝統的な銀行からの預金流出リスクを警告した。
マイニング・ステーキング課税明確化法は6月9日の歳入委員会公聴会で審議されたが、委員会の議決を経ておらず、今後修正が加えられる可能性もある。


