退任を控えた米CMEグループのテレンス・ダフィーCEOは17日、CNBCの番組「ファスト・マネー」に出演し、商品先物取引委員会(CFTC)が無期限先物(パーペチュアル・フューチャーズ)の取引を承認したことを不服として、18日に提訴すると表明した。
同氏は2027年3月にCEOを退任予定。「準備はできている。これを軽く見ているわけではない」と述べた。
CMEの主張の核心は、無期限先物が法的にはドッド・フランク法上の「スワップ」に当たるというものだ。商品取引所法は先物を「決済・受け渡し日を持つ契約」として定義しており、満期のない無期限先物はその定義に当てはまらないとダフィー氏は主張する。
スワップとして分類されれば、株価指数や金利など主要ベンチマークの独占ライセンスを保有するCMEを経由することになるとも述べた。
無期限先物は満期がなく、ファンディングレートと呼ばれる定期的な精算によって現物価格との乖離を調整する仕組みの派生商品だ。海外では仮想通貨取引の中核商品として年間60兆ドル超の取引規模を持つ一方、米国内での提供は長らく規制の空白地帯に置かれてきた。
CFTCのマイケル・セリグ委員長は就任当初から無期限先物の国内導入を優先課題に掲げており、5月29日に予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)が申請したビットコイン無期限先物「BTCPERP」を先物契約として正式承認した。
これは米規制当局による同種商品の初承認となる。セリグ委員長は「10年以上ぶりに認めた新たなデリバティブ商品」と評価している。
ダフィー氏が異議を唱えるのが、この承認プロセスだ。カルシは5月28日に規制40条3項(Regulation 40.3)に基づいて申請し、翌29日に承認が下りた。
同規定は新規・複雑な商品に対して業界からのコメント募集を含む通常審査を求めるものだが、ダフィー氏は「複雑で新規性のある商品に対する審査としては問題がある」と批判した。同氏は少なくとも8カ月前から取締役会とともに訴訟を準備してきたと述べている。


