コインシェアーズは3日、米国スポットビットコインETFを対象とした2026年Q1の13Fレポートを公開した。
機関投資家の保有量は前四半期の31.3万BTCから26.1万BTCへと17%減少し、ドルベースの運用資産総額は35%減の178億ドルに落ち込んだ。ETF全体のAUM(運用資産残高)に占める比率も24.7%から20.8%へ低下し、現物ETF開設以降で2番目に大きな四半期減少幅を記録した。
Q1中のビットコイン価格は22%下落し、四半期末には約6万8千ドルで終了した。2025年10月に記録した史上最高値12万6千ドル超からの下落率は約50%に達し、200週移動平均線の手前まで接近した。
コインシェアーズは同レポートで、この局面を「ETF時代における最初の本格的な調整局面」と位置づけ、機関投資家の行動パターンがこれまでの価格サイクルと類似していると指摘する。
保有減少の約95%はヘッジファンドと証券会社の2カテゴリーに集中した。
ヘッジファンドは前四半期比39%減となる3.1万BTC相当を削減した。先物の無期限ファンディングレートが四半期末にマイナス転換してベーシストレードの採算が悪化したほか、AIや貴金属など他分野への資金流出も背景にあるとレポートは分析している。
証券会社では保有が53%減少し、モルガン・スタンレーが保有していた8,300BTC相当を全売却したことが主因の一つとして挙げられた。
一方、投資顧問は保有を5.9%減の15万300BTCとしつつも前年同期比では20%増を維持し、13Fフィラー全体の約58%を占める最大カテゴリーであり続けた。コインシェアーズはこの相対的な安定を「構造的な長期保有」の証左と評価している。
銀行セクターは7,800BTC相当を純増し、残高を1万5,200BTCと前年同期比339%増に拡大した。
JPモルガン・チェースが3,000BTC、ウェルズ・ファーゴが4,000BTCをそれぞれ積み増したほか、イタリアのインテーザ・サンパオロが1,600BTC相当を新規取得した。
シティグループも初めて13Fを提出し、97BTC相当の保有が明らかになった。政府系ファンドではアブダビのムバダラ投資公社が1,100BTCを追加し、国家・政府系カテゴリーの合計は8,300BTCとなった。