JPモルガン「クラリティー法案の成立余地縮小」、中間選挙前の成立を疑問視

収集collect
シェアshare

JPモルガンのアナリストは今週公表したリポートで、米国の仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」について、年内成立を阻む複数の障害が重なり、成立の余地が縮まっているとの分析をThe Blockなどが報じた。同行のマネジング・ディレクター、ニコラオス・パニギルツォグル氏ら担当アナリストがリポートをまとめた。

法案は5月14日に上院銀行委員会を賛成15・反対9で通過した。ただしその後、上院本会議での60票確保、下院との条文すり合わせ、大統領署名という3段階の手続きが残っており、アナリストは「摩擦の大きい工程が複数積み残されている」としている。

また、中間選挙前後では政治的インセンティブが変化するため、「成立前と成立後で法案の内容が大きく異なる可能性がある」とも指摘している。

立法カレンダーの面でも時間的制約は厳しい。夏季休会(8月)明け後は11月の中間選挙対応で日程が詰まる見通しで、残された審議期間は約9週間とされる。JPモルガンは以前、クラリティー法案の成立が今年下半期の仮想通貨市場にとって前向きな触媒になるとの見方を示していた。

JPモルガンアナリストが「核心的な争点」と位置づけるのが、ステーブルコイン保有への利回り付与の是非だ。現行の法案テキストは、残高に対する受動的な利回り付与を禁止する原則を掲げる一方、決済・取引・利用・ロイヤルティプログラムといった活動に連動した報酬は認める設計になっている。しかしアナリストは、現行文では「残高への利子付与の禁止が明示されていない」として、銀行と仮想通貨企業の間に解釈の余地が残ると指摘する。

銀行側は抜け穴を塞ぐ厳格な規制を求め、仮想通貨企業側はステーブルコイン連動の報酬に一定の柔軟性を確保したい構えだ。アナリストは、受動的な利回りに実効的な規制が課された場合、仮想通貨分野の待機資金がトークン化国債やデジタルマネーマーケットファンド、トークン化預金へ流れる現在の傾向が強まるとも予測している。

JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者は先週、現行のクラリティー法の文言に不満を示し、仮想通貨プラットフォームが銀行と同等の規制を受けずに利子類似の商品を提供できる状態になれば銀行業界として反対すると述べた。一方、投資銀行TDコーウェンのアナリストは、法案をめぐる政治環境が悪化し続けているとして、今年中の成立に悲観的な見方を維持している。

なお、The Blockの報道によると、ホワイトハウスの仮想通貨担当顧問パトリック・ウィット氏は木曜日にブロックチェーン・アソシエーションが主催したタウンホールで、クラリティー法を「規制強化・法執行推進型の法案だ」と評価し、早期成立を訴えた。ルミス上院議員は同イベントで、今年中に成立しなければ2030年まで審議が持ち越される可能性があると警告したという。

免責事項:この記事の著作権は元の作者に帰属し、MyTokenを表すものではありません(www.mytokencap.com)ご意見・ご感想・内容、著作権等ご不明な点がございましたらお問い合わせください。
MyTokenについて:https://www.mytokencap.com/aboutusこの記事へのリンク:https://www.mytokencap.com/news/583310.html
community_x_prefix
X(https://x.com/MyTokencap)
community_tg_prefixcommunity_tg_name
https://t.me/mytokenGroup
関連読書