BNBチェーン、中国招商銀行の5,700億円規模MMFをトークン化
BNB チェーンは15日、中国の大手銀行である中国招商銀行の完全子会社CMBインターナショナル・アセットマネジメント(CMBIAM)と提携し、CMBのマネーマーケットファンドをオンチェーン化すると述べた。
具体的には、CMB International USDマネーマーケットファンド(MMF)を、DigiFTとOnChainの支援を受け、「CMBMINT」および「CMBIMINT」というトークンにする。
このファンドは、2025年10月現在ブルームバーグのパフォーマンスランキングで、アジア太平洋地域における1位にランクイン。運用資産は38億ドル(約5,700億円)を超えている。
2024年の運用開始以来、基準価額の70%以上を、米ドル建て短期預金および政府、準政府機関、国際機関、大手金融機関が発行する高品質なMMF商品に投資することで、安定したリターンを維持しているところだ。
「CMBMINT」および「CMBIMINT」トークンはすでにBNBチェーンに導入されており、投資家は法定通貨またはステーブルコインで申し込むことができる。
RWA(現実資産)トークンプラットフォームを提供するDigiFTによる流動性管理スマートコントラクトを介して保有資産をリアルタイムで換金することも可能だ。
さらに、「CMBMINT」と「CMBIMINT」は、Venus ProtocolやListaDAOといったプロトコル、インフラプロバイダーOnChainなどのRWAエコシステムにも上場。これにより、投資家は担保付き融資や利回り戦略といった分散型金融(DeFi)アプリでトークンを運用できるようになる。
CMBインターナショナル・アセット・マネジメントのアダム・バイ責任者は、次のようにコメントしている。
BNBチェーンの事業開発責任者、サラ氏は今回の取り組みについて、あらゆる資産のトークン化レイヤーになるというBNBチェーンのビジョンをさらに強化するものだと述べた。
バイナンスが6月に発表したレポートによると、RWAトークン化分野ではプライベート・クレジット(機関投資家などが企業や個人に直接融資を提供するもの)が市場をリードしているところだ。
一方で最近ではMMFトークン化の取り組みも相次いでいる。7月には、金融大手ゴールドマン・サックスとBNYメロンが、共同でMMFトークン化に取り組むと発表した。
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また、三菱UFJ信託銀行の子会社Progmatは、大手金融機関46組織と日本版トークン化MMFの商品化を目指して共同検討している。
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