ロビンフッドが非上場企業投資ファンド「RVI」を計画 個人投資家の参加機会拡大へ
株や暗号資産(仮想通貨)などの取引サービスを提供するロビンフッドは15日、完全子会社として新たに設立されたロビンフッド・ベンチャーズを通じて、未上場企業への投資機会を提供する上場ファンドの立ち上げを計画していると発表した。
同社はこのファンド「ロビンフッド・ベンチャーズファンドI(RVI)」について、米証券取引委員会(SEC)に初期の登録届出書を提出した。
各業界の最先端を行く未上場企業へのエクスポージャーを個人投資家に提供することを目指したクローズドエンド型ファンドだ。ロビンフッドのブラッド・テネフ会長兼CEOは、次のようにコメントしている。
この米国に特化した新たなファンドは、IPO(株式公開)以降も長期投資を行い、複数のセクターへの投資を目指すとしている。
ロビンフッドによると、米国の上場企業数は、2000年の約7,000社から2024年には約4,000社に減少しており、個人投資家にとって投資可能な機会は縮小している。
一方で、非上場企業の数と企業価値は増加しており、米国におけるこれらの企業の推定評価額は現在10兆ドル(約1,500兆円)を超えているところだ。今回の新ファンドRVIは、こうした規模が大きいが閉ざされていることの多い市場へのアクセスを拡大することを目指す。
SECの審査で承認がおりた暁には、ファンドの株式はNYSE(ニューヨーク証券取引所)でRVIのティッカーシンボルで取引される予定だ。個人投資家はロビンフッド・ファイナンシャルなどの証券会社を通じて売買できるようになる見込みである。
ロビンフッドは6月、EU(欧州連合)のユーザー向けに、米国の株やETF(上場投資信託)をトークン化して取引できるサービス「Stock Tokens」を立ち上げた。
上場株やETFの他、オープンAIやスペースXなどの非上場株についてもトークン化取引サービスを提供している。
テネフ氏はこの際、ロビンフッドの長期的な目標は数千の非上場企業の株式をプラットフォームで取り扱うことだと話していた。巨大企業が長期間にわたって非上場のままでいることが、資本市場における不平等の一つとなっており、この問題に対処するとしている。
テネフ氏は1月時点で、たとえばスペースXなど「世界で最もエキサイティングな企業」が非上場だと指摘。裕福な支援者の小さなサークルのみが参加して、彼らは1,000倍以上の利益を手にしているが、一般投資家は参加できないと述べていた。
こうした株式をトークン化することで、個人投資家も有望な未上場企業に、早い段階から投資できるようになると構想を話していた形だ。
その上で、米国ではセキュリティトークン(デジタル証券)を国内の仮想通貨プラットフォームで取引するための規制が整備されておらず、今後のトランプ政権の動きに期待するとも述べていた。
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