ビットコイン、米株連動で約50万円上昇も冬入りに警戒|仮想NISHI
*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨ビットコイン( BTC )は、前日比で約50万円超の上昇となった。17日に発表された2月の米小売売上高が市場予想を大幅に下回ることはなく、米国経済の景気後退懸念が後退したことが背景にある。これを受け、米国株式市場が上昇し、それに連動する形でビットコインも買われた。
ビットコインは、独自材料が乏しいなか、先週に引き続き米株価指数との相関を高めている(下画像赤枠)。計測期間2か月でみるとS&P500と+0.74、Nasdaq+100とは+0.77と順相関、史上最高値圏にいるゴールドとは▲0.45とやや逆相関の関係となっている(下画像青枠)。
テストネットなどのローンチなど、開発が活発になっているイーサリアムに目を向けると、イーサリアムの恐怖指数(BitVol)が72.21となっており、ビットコインの57.48と比べても非常に高い数値となっている。またオプション市場から逆算される市場参加者の予想変動幅(インプライド・ボラテリティ)の下限値をタッチする状況が続いており、弱い状態が続いていることが言える。
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アルトコイン全体を見ると、個別要因があった銘柄(API3)を除き全体として売られすぎの状況は弱まりつつある。大統領令でビットコインとアルトコインの線引きがなされたことでアルトコイン市場は仮想通貨市場全体のなかで存在感を弱めつつある。
ビットコインは株式市場に左右される風見鶏な状況が続いている。また、アルトコインの弱まりから、仮想通貨市場の中でビットコインに資金が集まる状況が続いており、仮想通貨市場全体に占めるビットコインの割合(ビットコインドミナンス)は2021年3月以来となる60%を超えた。仮想通貨市場が冷え込むときにビットコインドミナンスが上昇することも過去に見られ、警戒が必要である。
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