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ゴールド(金)価格3000ドル突破の背景

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金(ゴールド)価格は先週13日、史上初めて1トロイオンスあたり3,000ドル(約45万円)を超えた。記事執筆時現在では、3,010ドルで取引されている。年初来で約14%、一年間では約40%と大幅な上昇傾向が続いているところだ。

複数アナリストがターゲット価格を上方修正し、この傾向が続けば、ゴールド価格は今後数か月間上昇し続ける可能性があると述べた。一方で、貴金属は変動の大きな資産であることには注意する必要がある。

ゴールド上昇の要因としては、様々なものが挙げられているところだ。

まずは、米国のドナルド・トランプ大統領の関税政策により、米国の貿易相手国も報復関税を導入するなどの状況が発生する可能性があり、この場合はインフレが進むことが懸念される。

例えば経済協力開発機構(OECD)は17日、トランプ政権がカナダ、メキシコなどに追加関税を課す場合は、その二国および米国の経済成長を押し下げ、インフレ圧力になると警告している。

米国のスコット・ベッセント財務長官は今月、CNBCの番組で「市場と経済は政府支出に依存しすぎて中毒状態になっており、デトックス期間が必要だ」と話した。また、「関税は一時的な価格調整」であり、インフレを加速させるものではないと反論している。こうした発言も市場から警戒された可能性がある。

さらに、世界経済の不確実性や、ロシアとウクライナの戦争など地政学的緊張、そして世界的に高水準にある政府債務もゴールド上昇の背景にあると指摘する声がある。

また、SPエンジェルのアナリストは、各国の中央銀行によるゴールドの購入が引き続きその価格上昇を支えていると分析した。特に、中国の中央銀行が、過去4か月でゴールド保有量を増やしていると指摘している。

UBSは、トランプ政権の関税により世界で貿易戦争が長期化する恐れが高まっていることから、ゴールド価格の見通しを引き上げたところだ。1オンス当たり3,200ドル(約48万円)に達すると予想を上方修正している。

この他、マッコーリーもゴールド価格が4~6月期に3,500ドル(約52万円)まで上がると予想。BNPパリバも平均価格が3,000ドル(約45万円)を大きく上回るとして見通しを引き上げた。

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供給量上限が設定されていることなどから「デジタルゴールド」と呼ばれることもある暗号資産(仮想通貨)ビットコイン( BTC )だが、最近では安全資産としての役割に苦戦しているとの分析がある。

Paybisのウルディス・テラウドクランス最高収益責任者は、ビットコインは現時点でリスク資産であり、安全資産としての地位を確立するには市場規模の拡大が不可欠だと述べた。

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