オンチェーン分析企業CryptoQuantのアナリストDarkfost氏は5日、ビットコイン( BTC )と米国株の代表的な指数S&P500の相関を長期で追う指標が、2015年以降で初めてゼロを上回ったとXで指摘した。BTCが株式市場と同じ方向に動く時間が、年を追うごとに長くなっていることを示すという。
同氏は両者のリターンの相関を90日間の移動窓で算出し、その値をZスコアに変換した。Zスコアは、ある値が過去の平均からどれだけ離れているかを標準偏差の単位で表す統計指標。プラスなら平常時より相関が強く、マイナスなら弱い状態を指す。この偏差を2015年から積み上げた累積値が、今回ゼロを上回った。
累積値は底を付けた後、何度かの押し戻しを挟みながら上向きの傾向を続けてきた。同氏は「数値そのものはあまり重要ではないが、ゼロ超えには象徴的な意味がある」と述べ、BTCが上昇局面でも下落局面でも株式市場と歩調を合わせる時間が増えたと説明している。
足元の勢いには陰りもみえる。相関の90日間の変化率は直近のピークから低下し、プラス6.3%となった。相関は平均を上回る水準を保つものの、強まるペースは緩やかになった。
連動が強まった背景について、Darkfost氏は市場の成熟が背景にあるとの見方を示す。ETF(上場投資信託)の登場や、OTC(相対取引)デスクとカストディ(資産保管)サービスの整備で、BTCは金融のプロにとって格段に扱いやすい資産になった。BTCを金融商品の一つとして運用に組み込む動きが広がったとの見方だ。
同氏は2026年4月、BTCとS&P500の相関が弱い期間が2020年以降で最長になったと指摘していた。今回の分析は、こうした短期的な乖離とは別に、10年単位でみた連動の傾向を示したものとなる。
指摘が出た5日、米株式市場ではAI・半導体関連株を中心に売りが広がった。CNBCによると、S&P500は前日比4.36%安、ナスダック総合指数は5.52%安で取引を終え、関税発表で相場が急落した2025年4月以来の大きな下げとなった。中間選挙で民主党が議会の主導権を握ったことを受け、AIデータセンターへの監視強化やAI投資の採算を懸念する売りが出たと報じられている。
BTCも株安に連れて下落した。前日に8万ドル台を回復していたBTCは24時間で5%超下げ、7万6,000ドルを割り込んだ。 仮想通貨関連株 も売られ、コインベースとストラテジーの株価は前日比でそれぞれ約10%下落した。CoinGlassのデータでは、5日の24時間で約10.8億ドル分のレバレッジポジションが清算された。
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