米資産運用大手ブラックロックは15日、2026年第2四半期(2Q)の決算を発表した。同社の仮想通貨ETFなどデジタル資産商品の運用残高は前年同期の796億ドルから約39%減の488億ドルに縮小したことが判明した。
決算資料によると、過去12ヶ月で151億ドルの純流入があったものの、同期間の市場下落による評価額の目減りが458億ドルに達し、流入分を上回った。2Q単独では31億ドルの純流出を記録した。
2Qを通じてビットコインが14%超、イーサリアムが25%下落し、1年前と比べて両資産の価格水準が大幅に低下していたことが背景にある。
一方、ブラックロック全体の業績は2Q末に運用資産残高が過去最高の15.3兆ドルに達し、純流入額は1,920億ドルを記録した。売上高は71億ドル(前年比31%増)、営業利益は29億ドル(同39%増)、調整後の1株当たり利益は13.91ドル(同15%増)といずれも四半期最高を更新した。
同社の最高財務責任者(CFO)マーティン・スモール氏は同日の決算説明会で、デジタル資産に関連する運用残高がすでに約1,100億ドルに達するとした上で、2030年までに仮想通貨関連の年間収益を5億ドルに拡大する目標を改めて示した。
同氏はデジタル戦略の柱として3点を挙げた。第1の柱は伝統金融と分散型金融の橋渡しで、iシェアーズ・ビットコイン現物ETF(IBIT)・iシェアーズ・イーサリアム現物ETF(ETHA)・トークン化マネーマーケットファンドのビルド(BUIDL)の3商品はいずれも各カテゴリーで最大規模に達していると語った。なお仮想通貨市場が下落する中でも、欧州上場のビットコイン現物ETFには6億5,000万ドル超の純流入があったとスモール氏は補足した。
第2の柱はステーブルコイン準備金の管理だ。ブラックロックはステーブルコイン大手サークルの約600億ドルの準備金を管理しており、3,000億ドル規模のステーブルコイン市場全体の約4分の1に相当する。「業界で最も選ばれるステーブルコイン準備金管理者を目指す」とスモール氏は述べた。
第3の柱として同氏が最も有望な取り組みと位置づけたのが長期投資商品のトークン化だ。SECにはトークン化マネーマーケットファンド2本の登録申請を行っており、1本は既存ファンドのイーサリアム上のトークン化シェアクラス、もう1本は日次配当再投資などの機能を備えたデジタルネイティブ設計で、複数のブロックチェーンに対応した仕組みを進めている。
同氏は世界に50億の仮想通貨ウォレットが存在するとして、2兆ドル超の仮想通貨と3,000億ドルのステーブルコインを保有するユーザーをiシェアーズやモデルポートフォリオの潜在顧客と位置づけた。トークン化資産を「まったく新たな販路への突破口」とする同氏は、「デジタルウォレット・ネイティブな資産管理会社を構築したい」と話した。
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