エテナ(Ethena)は29日、米資産運用大手ブラックロック(BlackRock)との提携拡大を発表した。
ブラックロックが銀行・保険会社・年金基金など数百の金融機関に提供するポートフォリオ管理・リスク管理システム「アラジン(Aladdin)」にエテナの合成ドル建てステーブルコイン「USDe」を採用するほか、ブラックロックのトークン化米国債ファンド「BUIDL」をエテナのホワイトラベル製品における主要準備資産として採用する。
アラジンは運用資産総額20兆ドルを超える機関投資家向けの統合管理システムで、保有資産の分析やリスク評価を一元的に行うために使われている。
BUIDLはブラックロックが2024年にイーサリアム上で立ち上げたトークン化ファンドで、短期米国債を裏付け資産としてオンチェーン上で運用・売買できるようにした商品。
今回の統合により、これらの機関投資家は新たなシステムを構築することなく、既存のワークフロー内でUSDeへのエクスポージャーを持てるようになる。エテナ創業者のガイ・ヤング氏は「デジタル資産普及の次の段階は、伝統的な機関が使い慣れたシステムを通じてオンチェーン金融商品と接続できるインフラによって進む」とコメントしている。
提携の3点目として、エテナはトークン化プラットフォームのセキュリタイズ(Securitize)を通じて1億ドル規模の流動性ファシリティを設置する。
対象となるBUIDL保有者は、BUIDLトークンをUSDC・USDtbなどの対応ステーブルコインに交換できるほか、通常の市場時間外にそれらのステーブルコインをBUIDLに戻すことも可能になる。
エテナとブラックロックは今回が初めての接点ではなく、2024年末にエテナが発行したステーブルコイン「USDtb」を通じてすでに連携している。USDtbはアンカレッジ・デジタル・バンクが発行し、準備資産の90%超をBUIDLで裏付けた設計で、今回の提携はその既存関係を基盤とした拡張となる。