ナスダック上場のSharpLink Gaming CEOで元ブラックロック デジタル資産戦略部門長のジョセフ・チャローム(Joseph Chalom)氏が15日、ソウルと香港のデベロッパー・コミュニティを視察した所感をXに投稿した。
その中でElectric Capitalのデータを引用し、イーサリアムエコシステムへの累計貢献者数が1,012,824人に達したと述べた。他のブロックチェーンエコシステムでこの規模に達したものはないとしており、直近12カ月に活動した開発者数は約23.2万人とされる。
チャローム氏はアジア視察の印象として、開発者の真剣さと長期的な視野を挙げた。香港ではイーサリアム財団の支援によりアジア初の常設コミュニティスペース「Ethereum Community Hub」が開設されていることにも触れ、エコシステム全体から生まれるプロジェクトの水準と実験的精神に感銘を受けたと述べた。
チャローム氏が注目する直近の技術的進展が、2026年を目標とする次期ハードフォーク「グラムスターダム(Glamsterdam)」だ。提案者・ブロック構築者の役割分離(ePBS)とブロックレベルのアクセスリスト(BAL)の導入によりL1の並列実行が可能になり、処理能力を大幅に引き上げると見込まれる。「中立性・セキュリティ・MEV(ブロック構築者がトランザクション順序を操作して得る利益)の公平性を守りながら明日の要件に向けてスケールする」という設計思想を同氏は評価している。
複数のロールアップにわたる同期コンポーザビリティについても言及した。Linea・Gnosis・Ziskらとイーサリアム財団の取り組みを挙げながら、「各ロールアップが独立したネットワークではなく、1本のチェーンのように振る舞う状態を目指している」と説明した。これにより分断化への批判に直接答える形になるとの立場だ。
チャローム氏が他チェーンに対するイーサリアムの優位点として最も強調したのが、ポスト量子暗号への備えだ。2026年初頭に設置されたイーサリアム財団のポスト量子セキュリティチームや、10以上のクライアントチームが毎週実施しているポスト量子相互運用性デブネットを根拠に、「主要エコシステムの中でポスト量子時代への準備が最も整っている」と評した。移行の目標時期は2029年ごろとされる。
ブラックロック在籍中の経験を踏まえ、「数兆ドルを管理する機関が最終的に問うのは、どのチェーンが最初かつ最も徹底的に準備したかだ」と同氏は指摘した。開発者数・コンポーザビリティ・標準化・流動性・機関からの信頼が相互に強化し合う構造こそがイーサリアムの競争優位だと結論づけている。

