スタンダードチャータード銀行は15日、ユニスワップのカバレッジを開始し、UNIトークンが2030年末までに現在価格(約2.88ドル)の約34倍にあたる100ドルへ上昇するとの見通しを示した。The Blockなどが同日報じた。
同行のデジタル資産リサーチ部門グローバルヘッド、ジェフリー・ケンドリック氏が発表したレポートによると、DeFiプロトコルにデポジットまたはステークされるデジタル資産の総額は2030年末までに約2.7兆ドルに達する見通しだという。
現時点でのDeFiへのトークン化資産活用率は3.5%にとどまるが、同氏はこれが2030年末には30%まで上昇すると予測しており、ユニスワップの流動性プールで取引可能な資産規模が現在の34倍に膨らむとしている。
ケンドリック氏はUNIの価格予測として、2026年末6.50ドル、2027年末20ドル、2028年末40ドル、2029年末65ドル、2030年末100ドルという段階的なロードマップを示した。同期間にわたってUNIはビットコインおよびイーサリアムのパフォーマンスを上回るとも述べた。
ユニスワップは2025年12月、「UNIfication」と呼ばれるプロトコルアップグレードを実施した。このアップグレードによってプロトコル手数料の徴収が有効化され、取引量に連動したUNIトークンの自動バーン機構が導入された。ケンドリック氏によると、手数料切り替え導入以降、累計で約2,100万ドルのプロトコル手数料が発生し、500万UNIがバーンされた。年率換算のバーン率は約1%にのぼるという。
1億UNIの一時バーンとあわせ、UNIの総供給量は10億から8億9,500万に減少し、流通供給量は6億2,200万まで縮小した。2018年の設立以来、ユニスワップは3.7兆ドル超の取引量を処理し、56億ドルの手数料をもたらしたとDeFiLlamaのデータは示している。
ケンドリック氏はユニスワップとコインベースの比較においてユーチューブとネットフリックスの関係を引用し、ユニスワップが誰でも流動性プールを構築・取引できるオープンなインフラとして機能している点を強調した。「伝統金融機関にとって、ユニスワップは個人ユーザー向けDEXアプリではなく、トークン化資産がスケールした際にDeFiへ接続できる市場インフラとして位置づけるべきだ」と述べた。
同氏はリスク要因として、特定ユースケースに特化した小規模DEXによる競争激化、トークン化資産ボリューム獲得に向けた伝統金融機関との提携強化の必要性、規制面での不確実性を挙げた。米国の「クラリティー法」の成立や証券取引委員会のガイダンス策定が、こうした課題の一部を解消する可能性があるとも指摘している。
2月にはブラックロックが、同社のトークン化マネーマーケットファンド「BUIDL」をオークション方式のスワッププロトコル「ユニスワップX」経由で利用可能にすると発表しており、トークン化資産とDeFiの接点として信頼できる経路が形成されつつあるとケンドリック氏は述べた。


