米モルガン・スタンレーのビットコイン現物ETF「MSBT」は、上場後わずか6営業日で1億ドル超(163億円相当)の純流入を記録した。
SoSoValueとFarsideのデータによると、MSBTは累積1億300万ドルの資金流入を達成。WisdomTreeビットコインETFの8,600万ドルを上回り、初週で業界競争における優位性を示している。
米国のビットコイン現物ETF市場全体では、4月16日に1億8,600万ドルの純流入を記録した。13のETFの累積純資産は4月15日時点で976億ドルに達し、ビットコインの時価総額の6.5%を占めている。
2024年1月のETF上場以来、累積570億ドル以上の資金が流入している。4月16日の流入ではブラックロックのIBITが2億9,190万ドルでトップを占め、4月初旬以来最大の単日流入を記録した。
モルガン・スタンレーのビットコインETF運用事業は、従来の周辺事業からコア戦略へと転換していることを示すものだ。同行デジタル資産戦略責任者のエイミー・オルデンバーグ氏は、「ここが転換点だ。これは日々のビジネス運営の一部になりつつある」と述べた。オルデンバーグ氏は2月に新職に就任し、機関投資家向けウェルス管理部門と資産運用部門全体のデジタル資産戦略を統括している。
モルガン・スタンレーはデジタル資産統合実現のため、金融インフラの根本的な刷新に取り組んでいる。オルデンバーグ氏はGSRのインタビューで、ウォレット、カストディ、データフィード、コンプライアンスシステムの各領域で改革を進めていると説明し、「資金の動き、取引の仕組み、障害、課題がどこにあるかを理解するため、ワークフローを解きほぐしている」とコメントした。
課題は、従来型金融システムとブロックチェーン決済の統合だ。トークン化やステーブルコインの規制が未確立な中、デジタル決済レグの実装が遅滞している。オルデンバーグ氏は「トークン化の効率性を本当に実現したいが、現在はすべてのピースと規制が揃っていない」と述べた。
また、トークン化を最終目標ではなく「より大きな付加価値構築に向けたステップだ」と位置づけた。スケーラビリティが制約条件だとも指摘し、「5,000万~1億ドル程度の規模では難しい。スケーラビリティへのパスが必要だ」と強調した。


