*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
ビットコイン( BTC )は28日、一時約50万円幅の下落となった。イラン情勢の不透明感が強まるなか、ホルムズ海峡が封鎖に近い状態で推移するとの懸念が意識され、原油価格は再び1バレル=100ドルを超えた。これを受け、原油高に弱いとみなされやすいビットコインやリスク資産は全面安の展開となった。
また、27日から28日にかけては、DeribitやCME、民間取引所を含む主要市場でポジションの満期が集中する、「ビットコインメジャーSQ」のタイミングでもあった。
満期前後はポジション調整が一斉に進みやすく、相場が不安定化しやすい局面である。今回も例外ではなく、外部環境の悪化と需給要因が重なったことで、値動きの荒い地合いとなった。
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オプション市場に目を向けると、約2兆円規模のオプション建玉が満期を迎えたことで、ポジション構成にも大きな変化が生じた。全体としてはプットポジションの比率が高まり、PCR(プット・コール・レシオ)も上昇した。これは市場参加者の投資家態度がより弱気方向へ傾いたことを示唆している(下画像黄色矢印)
さらに、NansenのAPIとClaudeを接続した分析によれば、執筆時点において、含み益上位25アドレスのすべてがショートポジションに偏重していることが確認された。上位25のトレーダー層がそろって下落方向を意識したポジションを維持している点は、足元の地合いの弱さを象徴している。
注目すべきは、これら上位25のトレーダーが、ビットコインメジャーSQ通過後もショートポジションを大きく解消していないことである。全体合計では約▲2100枚から約▲1500枚へと減少したものの、利益確定の動きは限定的にとどまった。つまり、上位25のトレーダー層はなお一定の下値余地を見込んでいる可能性が高い。
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上位25トレーダーは依然としてショートポジションに偏重しており、ビットコインメジャーSQを終えてもその構図は大きく変化していない。
この背景には、イランおよびホルムズ海峡を巡る情勢がなお不透明であり、原油高が継続することで、電力価格の上昇を通じてマイナーの採算悪化が意識されていることがある。こうした構図は、ビットコインにとって下落圧力として作用しやすい。
加えて、原油高に伴うコストプッシュ型のインフレ懸念が強まれば、金融政策が再び引き締め方向へ傾くとの観測も浮上しやすい。金利上昇圧力は、無利息資産であるビットコインにとって逆風となる。したがって、イラン情勢に明確な改善が見られない限り、ビットコインは上値の重い展開が続く可能性が高いと考えられる。
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