米ゲームストップ(GameStop)は26日、米証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書(10-K)で、保有するビットコイン( BTC )のほぼ全量をコインベースに担保として提供していたことを明らかにした。
この動きは1月に実施されたカバードコール戦略の一環であり、約2カ月間続いていた「BTC売却か否か」をめぐる市場の憶測に終止符が打たれた形だ。
開示によると、担保に充てられたのは保有する4,710BTCのうち4,709枚。コインベース・クレジットへの担保提供に伴い、同社はこれらのBTCをバランスシートから除外し、代わりに3億6,830万ドル相当のデジタル資産債権として計上している。コインベースには担保BTCの再担保・混合・売却権限が与えられている。
カバードコール戦略とは、保有資産を担保にコールオプションを売却することでプレミアム収入を得る手法だ。今回の取引では行使価格を10万5,000〜11万ドルに設定した短期コールオプションが店頭取引で売却されており、その水準を超える価格上昇への参加は限定される。BTCを直接売却せずに収益を狙える一方、上値が制限されるトレードオフを伴う。
財務面への影響も明らかになっている。デジタル資産関連の損失は会計年度で1億3,160万ドルに達しており、これは担保提供に伴う認識解除時の実現損失と、その後のBTC価格下落による評価損が主な要因だ。
かつてビットコイン保有企業ランキングで21位だったゲームストップは、今回の担保提供を経て190位まで順位を落とした。
一方、同社は2030年満期の転換社債の調達資金をビットコインの追加取得を含む一般事業目的に充てる意向を示しており、BTC戦略そのものを放棄したわけではない。
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