米ナスダック上場のシャープリンクは3月9日、2025年12月期の通期業績を公式発表した。GAAP(米国会計基準)ベースの純損失は7億3,460万ドル(約1,160億円)に達し、前年の純利益1,010万ドルから一転して大幅な赤字となった。
損失の内訳は、ETHの後半の価格下落による未実現評価損6億1,620万ドルと、リキッドステーキングETH(LsETH)の減損1億4,020万ドルが主因で、ETH売却による実現益5,520万ドルが一部を相殺した。
一方、通期売上高は2,810万ドルと前年の370万ドルから約8倍に拡大し、第4四半期のステーキング収益は1,530万ドルと第3四半期比で約50%増を記録した。
同社は本来スポーツギャンブルのマーケティング会社として事業を展開していたが、2025年6月にETHを主要財務準備資産と定め、事業の軸足を大幅に転換した。
コンセンシス(Consensys)との戦略的提携を基盤に約32億ドルの資本調達を実施し、2026年3月1日時点の保有枚数を86万8,699 ETHまで積み上げた。2026年3月6日時点で上場企業のETH保有量として、ビットマインに次ぐ世界第2位に認定されている。
未実現損失と減損はGAAP会計上の評価調整であり、実際のETH売却や保有枚数の減少を伴わない点は重要だ。同社が設定する独自指標「ETH Concentration(株1,000株あたりのETH保有枚数)」は年初の2.0から4.01へと倍増しており、1株当たりの実質的ETH価値は拡大している。
また、機関投資家の保有比率は年初(2025年)の約6%から46%へと急上昇しており、上場ETH財務会社の中で最高水準となったという。
最高経営責任者のジョセフ・チャロム氏は株主向け書簡で、「短期的な市場の変動はGAAPの業績数値に影響を与えるが、当社の戦略はサイクルを通じて機能するよう設計されている」と述べた。
また、イーサリアム共同創設者でコンセンシスCEOのジョセフ・ルービン会長は、「2025年に機関投資家の採用サイクルが加速し、グローバルな金融機関がイーサリアム上でステーブルコインやトークン化資産を展開し始めた」と付言した。
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