米大統領直属のデジタル資産顧問評議会で、エグゼクティブ・ディレクターを務めるパトリック・ウィット氏は4日、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOのステーブルコイン利回りに関する主張を批判した。
ウィット氏は、銀行規制は預金の貸付や再担保化を前提としたものであり、すでに「ジーニアス法」でこれらの行為を禁じられているステーブルコイン発行者には銀行並みの規制は不要だと反論を展開した。
事の発端は、ダイモン氏が今週のテレビインタビューで、報酬を付与する仮想通貨企業に対し、FDIC(連邦預金保険公社)への加入や資本基準の遵守など、伝統的銀行と同等の厳しい規制を適用すべきだと主張したことにある。
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この利回り報酬の取り扱いを巡る伝統的銀行界と仮想通貨業界の対立は、米国で審議が続く包括的な市場構造法案「クラリティー法」の停滞を招いており、両陣営による激しい意見対立が法整備を阻んでいる格好だ。
ダイモン氏が「公平な競争条件」を強調する一方で、ウィット氏はステーブルコインの裏付け資産残高を銀行預金と同等視すべきではないと指摘。規制の本質的な目的を巡る議論が、ホワイトハウスを巻き込む政治的対立へと発展してきている。
こうした中、ドナルド・トランプ米大統領も昨日SNS上で、銀行業界がクラリティー法の成立を「人質」に取っていると批判した。法案の遅延は仮想通貨産業の国外流出を招くと警告し、銀行に対し公正な合意を即刻結ぶよう圧力を強めている。
今後は、2025年7月に施行されたジーニアス法の枠組みを基盤に、クラリティー法の成立に向けて銀行側との妥協点を探る展開となる。
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