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ビットコイン急騰7万ドル突破、イラン情勢緊迫で「安全資産化」進む|仮想NISHI

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*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

ビットコイン( BTC )は、米国およびイスラエルによるイランへの軍事行動が報じられた後、初の米国市場開始直後に急騰し、節目となる7万ドルを一時突破した。地政学的リスクの高まりを受け、リスク資産が不安定化するなかで、国家や金融機関に依存しない無政府資産としてのビットコインに資金が流入した格好である。

とりわけ、トランプ大統領が軍事作戦について「4~5週間よりも長期化する可能性がある」と発言したこと、さらにイラン革命防衛隊によるホルムズ海峡封鎖の報道が伝わったことを受け、紛争の長期化懸念が一段と強まった。エネルギー供給網や国際決済網への影響が意識される局面では、資本移動規制や通貨リスクを回避可能なデジタル資産が再評価されやすい構図がある。

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デリバティブ市場では、成行注文に伴うアクティブOI(建玉)が急増している(下画像赤枠)。加えて、ファンディングレートは大きくマイナス圏に低下しており(下画像青枠)、足もとでは値ごろ感を背景とした短期的な打診売りの積み上がりが進行していると推察される。これは、ショートカバー(売りの買戻し)を誘発しやすい地合いを示唆している。

また、オプション市場では現値より上方の価格帯におけるコールオプション建玉が前日比で増加している。これは地政学リスクの顕在化を背景に、上昇方向へのヘッジあるいは投機需要が拡大していると見受けられる。上昇方向を見込む投資家がさらに増加していることを示す動きである

直近2カ月の相関を見ると、S&P500との相関は-0.09、ゴールドは-0.25、原油は-0.24と、いずれも強い相関関係は確認されていない。ビットコインは伝統的リスク資産やコモディティとは独立した値動きを示しており、足元では独自材料主導の相場展開であることがうかがえる。

過去の事例を振り返ると、軍事的緊張の高まりや国際決済網への制裁強化が発生した局面では、ビットコインが代替的な価値保存手段として再評価される場面が確認されている。

2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、ロシアの主要銀行であるズベルバンクは国際決済網SWIFTから排除され、国外との資金移動が大きく制限された。これに伴い、暗号資産を利用した越境資金移動への関心が高まり、侵攻直後にはビットコイン価格が急反発する局面があった。

また、2023年10月のイスラエルとガザ地区の紛争前後にも、地政学リスクの高まりとともにビットコインは上昇基調を強めたことが確認できる。

ただし、今回の紛争は中東の主要産油地域が舞台であり、原油価格が急騰した場合、電力コストの上昇を通じてビットコインマイナーの収益性を圧迫する可能性がある。

近年は、マイニング事業者がデータセンター設備をAI用途へ転用する動きも進んでいる。仮にエネルギー価格高騰と設備転用が同時進行すれば、マイナーによる保有する暗号資産の売却圧力が高まり上値を抑えるリスクも存在する。

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