米国通貨監督庁(OCC)は26日、昨年7月に成立した「ジーニアス法」の実施に向けた規則案(NPRM)を発表し、一般からの意見募集を開始した。
同規則案は、国法銀行・連邦貯蓄銀行の子会社、連邦支店、外国の決済ステーブルコイン発行者、そして連邦資格ステーブルコイン発行者を目指す非銀行事業者などを対象としている。
規則案ではOCCが定めるべき規制要件を網羅的にカバーするが、銀行秘密法(BSA)・マネーロンダリング対策(AML)およびOFAC制裁に関連する規定は財務省との共同規則制定として別途対応される予定だ。
ジーニアス法は、決済ステーブルコインの発行者を定義・規制する米国初の包括的な連邦法であり、準備資産の1対1裏付け、償還方針の公開、毎月の準備資産構成の開示義務などを定めている。
同法は、最終規則の公布から120日後または2027年1月18日のいずれか早い日に発効する見通しで、仮想通貨取引所やカストディ事業者などには3年間の移行期間が与えられる。
パブリックコメントは、連邦官報への掲載後60日間受け付けられる。規制当局は2026年7月18日までに最終規則を公布することが求められている。
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規制の明確化により、ステーブルコイン市場は拡大局面を迎えそうだ。現在の時価総額は約3,100億ドルで、2026年末までに5,000億ドル超に達するとの予測もある。
銀行はステーブルコインの発行・カストディ・決済などに事前承認なしで参入できるようになり、フィンテックや仮想通貨企業も一定の条件下で銀行と直接競争できる立場となった。預金や決済ボリュームをめぐる競争が新たに激化しそうだ。
一方でリスクも存在する。流動性は少数の規制準拠資産に集中し、DeFiプロトコルはより保守的な運用を迫られ、投機的な利回りは縮小していく見通しだ。非準拠コインは主要プラットフォームから排除される可能性がある。
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