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仮想通貨市場の現状、センチメント冷え込み=CryptoQuant分析

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オンチェーンデータ分析企業CryptoQuantは10月29日、最新の暗号資産(仮想通貨)週間市場レポートを発表。様々な指標が、米国の投資家の投資意欲の低下を示していると指摘した。

現在の状況は買い増しではなく、投資家の利益確定と慎重なポジショニングであることが示唆されるとしている。

まず、米国のビットコイン( BTC )現物ETF(上場投資信託)は売り越しに転じ、7日間平均の流出額は281BTCと、4月以来の最低流入水準となった。ETF投資家は、過去1週間でビットコインETFを購入ではなく売却していることを示している。

イーサリアム( ETH )現物ETFへの資金流入も8月中旬以降ほぼ停滞しており、投資家の投資意欲の低下を浮き彫りにしている。

次に、米国を拠点とする仮想通貨取引所における現物需要も減速しているところだ。コインベースにおける、ビットコインとイーサリアムの価格プレミアム(24時間移動平均)が9月8日以来初めてゼロに近づいている。

CryptoQuantによると、価格上昇局面では通常、米国での需要の急速な増加に伴い、コインベースにおける価格が他の仮想通貨取引所よりも高くなる傾向がある。現在の横ばい状態は米国内の買い圧の低下を示している。

関連: ビットコイン苦戦の理由は「投資家の確信欠如」=Glassnode分析

さらに、ビットコイン先物市場における米国投資家の需要も低水準だ。CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の先物の年率換算ベーシスは1.98%まで低下し、過去2年以上で最低水準となっている。

なお、先物の「年率換算ベーシス」とは、ビットコインの現物価格と先物価格の差を、年率換算した値だ。ベーシスが低い場合は、投資家が慎重になっており将来価格が現物とあまり変わらないと予想していることを示唆する。

この状況は、6か月以上先に満期となるビットコイン先物を保有する需要がここ数か月よりも低下していること、ビットコインの現物価格が8万ドルから12万ドルに上昇するにつれて先物への需要が減少したことを示している。記事執筆時点ではビットコインは10万9,900ドル付近で推移している。

また、イーサリアム先物の需要もビットコイン先物ほど急激ではないものの、減少傾向だ。6か月以上の先物の年率換算ベーシスは3%であり、7月29日以来の最低水準である。

オンチェーン分析企業Glassnodeも29日、ビットコイン市場は調整と再評価の段階にあるとした。ビットコインが、短期保有者の平均取得価格(11万3,100ドル)の水準を維持できなかった場合、次の重要サポートラインは、8万8,000ドル付近となると分析している。

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が、12月の追加利下げについて「当然とは言えない」と慎重な姿勢を示したことも、市場全体の重荷になっているところだ。

関連: ビットコインは短期保有者が含み損ゾーンに、12月の利下げ期待後退で調整続く

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