テザーゴールド、時価総額3200億円に倍増 金の価格高騰を受け
大手ステーブルコイン発行企業のテザーが、金連動トークン「テザーゴールド(XAUT)」の第3四半期証明書を公開した。エルサルバドル拠点のTGコモディティーズによると、各トークンはスイスに保管された現物金で完全に裏付けられており、9月30日時点の準備金は37万5,572トロイオンスで、約14.4億ドル(2,200億円)相当だった。
同社は52万2,089XAUTが流通中で、さらに13万9,751トークンが販売可能な状態にあると報告した。10月は金価格が過去最高値を更新し、インフレ懸念、地政学的不安定性、中央銀行の需要増加を背景に上昇した。価格データによると、XAUTの時価総額は8月の8.5億ドル未満から倍増し、10月には一時21億ドル(3,200億円)に達した。
テザーのパオロ・アルドイノCEOは28日の声明で、「テザーゴールドは、現実世界の資産がオンチェーンで繁栄できることを証明している」と述べた。金価格が過去最高値を記録し、トークン化資産への機関投資家の関心が高まる中、XAUTが物理的安全性とデジタルの自由を融合した資産所有の未来を代表するものだと強調した。
テザーゴールドとパックスゴールド(PAXG)は、37億ドル規模のトークン化金市場の約9割を占めている。
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは今週、投資家が国家債務と通貨価値低下への懸念から、金と仮想通貨を「恐怖ヘッジの資産」として選んでいると指摘し、金融と物理的安全の両面でのヘッジ手段になりうるとコメント発言した。
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一方、金価格は10月20日に1トロイオンス当たり4,359.4ドルの過去最高値を記録したが、その後10%下落した。米中貿易関係改善への期待が利益確定売りを誘発したと見られている。
それでも金価格は2025年に約50%上昇しており、1979年以来最高の年間パフォーマンスとなる見込みだ。ただし一部のアナリストはこの上昇は「主にFOMO(取り残される恐怖)によるもの」で、2026年までに1オンス当たり3,500ドル付近まで下落する可能性があると警告した。
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