送金大手ウエスタンユニオン、ステーブルコイン決済の試験運用を計画
ウエスタン・ユニオン(Western Union)は23日に2025年第3四半期決算を発表し、1億5,000万人を超える顧客の送金業務の近代化に向けて、ステーブルコインベースの決済システムの試験運用を行う方針を明らかにした。
デビン・マクグラナハン(Devin McGranahan)CEOは決算説明会で、「オンチェーン決済レールを活用し、従来の代理銀行システムへの依存を減らし、決済時間を短縮し、資本効率を向上させることに焦点を当てている」と述べた。
同社はさらに、顧客がステーブルコインを保有・利用できる機能を拡充する。CEOは「投機ではなく、顧客に選択肢を提供するためだ」と述べ、特にインフレが深刻な地域では米ドル建て資産の保有が購買力維持に有効だと説明した。
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ウエスタン・ユニオンは1851年創業の国際送金大手。200以上の国・地域で50万カ所以上の店舗を通じて送金サービスを提供し、四半期ごとに約7,000万件を処理している。近年はデジタル送金に注力しており、デジタル取引が全体の40%を超えた。
しかし、ステーブルコインの台頭が送金業界に大きな変革をもたらしている。研究によれば、従来の送金手数料は平均6.6%だが、ステーブルコインを活用すれば3%以下に抑えられ、場合によっては最大95%ものコスト削減が実現可能だという。これにより、伝統的な送金企業はデジタル変革への対応を迫られている状況にある。
ウエスタン・ユニオンの今回の動きは、伝統的な送金企業によるブロックチェーン技術への対応を示す事例の一つだ。
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