トランプ一族のWLFI、供給量削減のためトークンバーン提案
トランプ米大統領ファミリーが支援するワールドリバティファイナンシャルの独自暗号資産(仮想通貨)「WLFI」について、コミュニティが2日、流通供給量を削減することを目指す提案を行った。
WLFIプロトコル所有分の流動性によって得られるすべての手数料を、公開市場でのWLFI買い戻しと恒久的な焼却(バーン)に充てるという内容だ。
WLFIが管理する流動性から生じた手数料のみが対象となり、コミュニティまたはサードパーティの流動性における手数料は影響を受けないとしている。
これにより、WLFIの供給量削減、保有者間の連携や透明性強化などを目指す。
WLFIの長期的な成長に貢献していない参加者が保有するトークンを流通から除外し、エコシステムに貢献している長期保有者への相対的なトークン配分を高めるものだ。
WLFIトークンの利用が増えるほど入ってくる手数料も増え、より多くのWLFIトークンがバーンされることになる。バーンはすべてオンチェーンで記録され、コミュニティに報告される見込みだ。
仕組みとしては、WLFIはイーサリアム(ETH)や、BNB(旧称BSC)チェーン、ソラナ(SOL)のブロックチェーン上の分散型取引所(DEX)などにおける流動性ポジションから手数料を回収することになる。
この手数料は、市場でWLFIトークンを買い戻すために使われる。さらに、買い戻されたトークンはバーンアドレスに送られ、供給から永久的に削除される形だ。
なお、代替案としては手数料を運用のためにトレジャリーに保管することや、手数料をトレジャリーとバーンで分割することも示された。
コミュニティには「賛成」「反対」二つの投票オプションが用意されている。賛成は、WLFIの管理する手数料の全額を買い戻しとバーンに充当することを選ぶもので、反対は手数料をトレジャリーに保管することを選ぶものだ。
提案は投稿されたばかりだが、今のところ、これに対するコメントは賛成意見が多い。もし仮に提案が実現した場合、供給量低下により長期的に価格を下支えする助けとなる可能性も期待される。
WLFIは1日、バイナンスやコインベースなど大手仮想通貨取引所で取引を開始したところだ。
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トランプ大統領はワールドリバティファイナンシャルの名誉共同創業者であり、トランプ氏の3人の息子が共同創業者となっている。ウォールストリートジャーナルによると、トランプ大統領自身を含むトランプ一家は、発行済みWLFIトークンの4分の1弱を保有している。
以前は、トランプ一族ら創業者の保有分WLFIはロックされた状態だった。ワールドリバティファイナンシャルは1日、流通供給量を確立するために246億枚のWLFIトークンをロック解除。トランプ氏らの持ち分もこの中に入っている。
公開市場で価格が付いたことにより、トランプ一族は時価50億ドル(約7,400億円)相当のWLFIを資産として保有していることになった。
ワールドリバティファイナンシャルは、創業者とチームメンバーのトークンは引き続き売却はできない状態にあるとしている。
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