トランプ大統領がステーブルコイン法案に署名、米初の仮想通貨包括規制法が成立
トランプ米大統領は19日、仮想通貨関連では初となる包括的規制法案GENIUS法案(ステーブルコイン国家革新指導確立法案)に署名した。ホワイトハウスでの署名式で「世界金融と仮想通貨技術における米国の優位性を確立する巨大な一歩」と強調した。
GENIUS法案は2500億ドル規模のステーブルコイン市場に対する連邦規制枠組みを確立する。ステーブルコインは米ドルや国債に価値が連動する比較的安全な仮想通貨として位置付けられている。
同法案は18日に米下院で308対122の圧倒的多数により可決され、共和党206名と民主党102名の超党派支持を得た。ステーブルコインの米ドルまたは同等流動資産による完全担保を義務付け、時価総額500億ドル超の発行者には年次監査を義務化している。
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署名式にはロビンフッド、テザー、ジェミニなど主要仮想通貨・金融企業の幹部が出席した。トランプ大統領は法案名について「私にちなんで名付けられた」と冗談を交えながら、仮想通貨業界にとって「大きな承認だ」と評価した。
同法案は今週初めに保守派議員12名が手続き採決を阻止し成立が危ぶまれた。しかし最終的に妥協が成立し、マイク・ジョンソン下院議長がトランプ大統領に反対派の説得を要請した経緯がある。
同法案の成立を受け、USDCを発行するサークルの株価は今週18.2%上昇した。
さらに、トランプ大統領は署名式で、業界成長に向けて画期的なデジタル資産市場明確化法案(CLARITY法案)にも年内署名する意向を表明した。CLARITY法案はSECとCFTCの規制権限を明確化し、仮想通貨の証券・商品区分を整理する内容で、今後上院で審議される予定だ。
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