ビットコインを「60/40ポートフォリオ」に追加する際の重要点、ビットワイズCIOが解説
暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は3日、投資のポートフォリオにビットコイン( BTC )を加えた際のリターンを試算した結果を公開した。
具体的には、株式を60%、債券を40%組み入れるという伝統的な運用手法にビットコインを過去に加えていた場合、どのくらいリターンが増えていたかを試算。今後も同じ結果になる保証はないとした上で、相対的にリスクを抑えながらリターンをより増やすことができたパターンを提示した。
今回の試算は、2017年1月から2024年12月までのデータをもとに実施。Bitwiseのツールを使って計算したと説明している。
まず、ホーガン氏が提示した比較が以下。Portfolio 1が株式60%/債券40%のみのパターンで、下のPortfolio 4に行くに従ってビットコインの配分が増えている。
この比較についてホーガン氏は、ビットコインを5%追加したPortfolio 4はPortfolio 1と比較し、合計のリターンが107%から207%に増えたと説明。一方、リスク要因であるボラティリティ(価格変動率)は11.3%から12.5%に変化しただけで、変動の違いは大きくなかったとした。
今回はさらに、ビットコインの割合を10%に増やしたり、債券を短期国債に限定して株よりも割合を増やしたりした場合も試算した。
以下の表がその結果で、298%と最もリターンが高いPortfolio 4は、株40%/短期債50%/ビットコイン10%の割合。これは、Portfolio 2よりもリターンが増える一方で、リスクが低い例として挙げている。
上述した通り、ホーガン氏は今後も同じ結果になる保証はないことを強調。特にビットコインはローンチ初期のリターンが大きく、今後のリターンが今回の試算のようにならない可能性はあるとした。
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その上で、今回の試算で重要なポイントは「ビットコインをポートフォリオに加える場合は、リスクのバランスを総合的に考慮すること」だと主張した。
これは、ビットコインを加える際に、その分だけ単純に株や債券の割合を減らすのではなく、株の割合を多めに減らしたり、債券の種類を変えたりするなどして全体のリスクを細かく考慮することも必要であることを述べている。
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