トランプ関税ショックで金融市場に動揺波及、仮想通貨相場大幅下落
ドナルド・トランプ米大統領が約200か国に影響を及ぼす広範な相互関税を発表したことを受け、世界の金融市場が動揺する中、仮想通貨市場も大幅な下落に見舞われている。
新たに発表された相互関税政策は、米国・メキシコ・カナダ協定加盟国を除く全輸入品に10%の基本関税を課すもので、中国は34%、欧州連合(EU)は20%、日本は24%の関税率が発表された。
これを受け、東京株式市場では日経平均株価が暴落。一時前日比1500円安超となる今年最大の下落幅を記録した。この政策は世界経済に幅広い影響を及ぼし、市場予想を上回る厳しい内容と受け止められている。
こうした経済環境の悪化は、高リスク資産である暗号資産(仮想通貨)市場にとって追い風とはなりにくく、むしろインフレ圧力を伴う経済停滞、いわゆるスタグフレーション的な状況に陥るリスクもある。貿易相手国からの報復措置を伴う貿易戦争に発展すれば、一段と厳しい相場になることは明白であり、相場の不確実性を嫌うリスクオフが加速した。
一方で、発表された関税措置には“交渉の余地”が残されているとの見方がある。
基本税率10%は4月5日から適用されるが、対米貿易黒字の大きい約60カ国・地域への上乗せ税率は4月9日からの適用されるからだ。この期間に各国との交渉により条件が緩和される可能性も残っており、そうなれば相場の反発が見込めるだろう。
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン( BTC )は前日比-4.74%の1BTC=83,110ドルに。
アルトコインはさらに厳しい値動きとなり、イーサリアム(ETH)は前日比-9.36%の1,821ドル、ソラナ(SOL)は-13.70%の120ドル、XRPも-12.1%下落して2.07ドルで取引されている。
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The Block によれば、トゥー・プライム・デジタル・アセットのCEO、アレクサンダー・ブルーム氏は、この関税政策がビットコインマイニング産業に特に大きな影響を与える可能性を指摘している。
ビットコインの採掘産業は中国製のASICコンピュータチップに大きく依存しており、これらの製品に対する関税引き上げにより、マイニング企業の生産コストが上昇し、米国以外の競合他社との競争が困難になる可能性があるという。
米株式市場に上場するマイニング関連銘柄では、コア・サイエンティフィック(-8.5%)、MARA(-7%)、ライオット・プラットフォームズ(-5.6%)など、時間外取引で大幅下落した。
経済の不確実性とインフレ懸念が高まる中、ブルーム氏は「経済がより安定するまで、より多くの資金が金やビットコインなどの価値保存手段に流れるだろう」と予想した。
また、関税収入の増加がトランプ政権による“戦略的ビットコイン準備金”構想にどう影響するかも注目される。「トランプ大統領は予算に影響しない方法でビットコインを取得することを検討しており、この新たな連邦政府の収入源が解決策となるかもしれない」とブルーム氏は述べている。
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