SBI VCトレード、ステーブルコインUSDCの一般取引開始へ 26日から
SBI VCトレードは2025年3月26日(水)の19時より、「ユーエスディーシー(USDC)」の一般向け取扱いを開始する。顧客は販売所でのUSDC売買や入出庫が可能になる。同社は今後、USDCのレンディングサービスの早期提供開始も視野に入れている。
一般顧客向けUSDC取引サービスの提供は、国内では初となる見込みだ。*2025年3月25日現在、国内暗号資産交換業者および電子決済手段等取引業者を対象とした同社調べ。
USDCは米ドルの価格に連動するステーブルコインであり、高い流動性を持つ現金および現金同等資産によって裏付けられたデジタル資産だ。その裏付け資産は信頼性の高い金融機関に保管され、第三者機関による月次の証明報告が実施されることで、高い透明性が確保されている。
なお、今回の取扱いで対応するチェーンはイーサリアムのみとなっている。同社は米ドル定期預金を上回る高い運用収益が見込めるUSDCのレンディング(USDCを貸し出して利息を得られるサービス)についても、早期の提供開始を目指しているという。
SBI VCトレードは「顧客中心主義」に基づき、利用者視点に立ったサービスの提供を推進。親会社であるSBIホールディングスは昨年11月、世界最大の規制対象ステーブルコインであるUSDCを発行するCircle Internet Financialとの包括的業務提携に向けた基本合意書を締結していた。
発行元である米サークル(Circle Internet Financial)は、同社日本法人サークルジャパン(Circle Japan KK)を通じて、日本市場での戦略的展開を加速させている。
USDCは米ドルと1:1で価値が連動するステーブルコインであり、その信頼性の基盤として約80%の短期米国債と約20%の現金預金による裏付け資産を保有している。さらに毎月第三者機関による厳格な監査を実施することで、透明性の高さが市場からの信頼を獲得している。
2025年3月25日時点での時価総額は約600億ドル(約9兆円)に達し、業界最大手のUSDTに次ぐ第2位の規模を誇っている。分散型金融(DeFi)エコシステムにおける活用も顕著だ。代表的なレンディングプロトコルであるAaveやCompoundでは、USDCを預け入れて(Supply)利息収入を得たり、イーサリアム(ETH)などの暗号資産を担保にUSDCを借り入れ(Borrow)したりする取引が活発に行われている。
市場の価格変動リスク(ボラティリティ)を回避しながら安定した利回りを追求できることから、USDCはDeFiレンディングや流動性提供(LP)などの分野において、投資家やトレーダーから戦略的な資産として積極的に活用されている。
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