米財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は現地時間6日、仮想通貨取引所MEXCグローバル(MEXC Global)との間の送金を米国の金融機関に禁じる命令を出し、同取引所の米金融システムへのアクセスを事実上遮断した。同省によると、同取引所はイラン・北朝鮮・ロシアの制裁回避やサイバー犯罪に関連する取引を少なくとも160億ドル(2.5兆円)分手助けし、制裁対象者との直接取引にも関与した。
同省によると、同取引所は資金洗浄対策と顧客確認の方針を掲げ、イランや北朝鮮などでの利用を禁じているが、対策の重大な不備により禁止地域の個人・団体の取引を許し、違法資金の主要な経路になっていた。2018年創業の同取引所は、2026年9月時点で1日の取引高が10億ドル超、準備金が約50億ドルと、世界の仮想通貨取引所で上位20に入るという。
同省が示した160億ドルは2021年5月から2026年5月の間の資金移動で、うちロシアの制裁回避に関連する取引が15億ドル近くを占め、米国・EU・英国が制裁対象とする事業体との直接取引は2億3,200万ドルだった。同期間には、一部が制裁対象のイランの仮想通貨取引所40超と約10億ドルの直接取引があり、制裁対象のイラン中央銀行やイラン革命防衛隊とそのコッズ部隊のための取引も約2,200万ドルに上った。
今回の措置は、同省が進める「エコノミック・アウトキャスト作戦」の一環だ。ベッセント財務長官は「金融機関は両方を得られない。イラン政権を支援するか、米金融システムにアクセスするかのどちらかだ」と述べ、同政権の経済的な生命線を断ち、デジタル資産を使った制裁回避の試みを阻止し続ける方針を示した。


