仮想通貨デリバティブ取引所BitMEX共同創設者のアーサー・ヘイズ氏が27日、自身のブログで、AIの計算資源を対象とする先物と無期限先物の市場を作りたい起業家向けに設計図を公開した。設計図は、同氏が手がけるAIエージェント向けの仮想通貨プロジェクトFLOPのネットワークで算出する価格を、取引の基準とする内容だ。
今回の設計図の出発点として、ヘイズ氏はAIの計算資源に世界共通の価格がなく、チップやAIモデルごとのトークン(利用量の単位)の価格を追う指標もデータが不完全だと指摘した。同氏は、チップとトークンの価格の元になる計算資源そのものの価格を把握すべきだと主張した。
そこでヘイズ氏が打ち出したのが、FLOPネットワークに記録されるAIの推論(回答を導く処理)の処理時間と演算量、手数料から、FLOP建ての計算資源の価格を割り出す方法だ。ネットワークが誰でも使える開かれた仕組みで、FLOPがAIエージェントの決済網として使われれば、この価格が世界の基準になるとの見方を示した。
価格の算出に加え、同ネットワークには、推論用に最大30日先の計算資源を予約し、その権利を売買できる単位「FCU」があり、先物の売り買いはFCUの組み合わせで再現できるという。
ヘイズ氏はこの価格を1時間ごとに集計した指標「FRCR」を基準とする四半期先物と無期限先物の仕様案も示し、証拠金と損益はドル建てとした。
今回の構想の土台となるFLOPは、AIエージェントが計算資源を購入するための仮想通貨で、ヘイズ氏が率いるフロップ・ラボが開発しており、同氏は8月に「AIエージェントの食糧」と表現していた。
ただし、FLOPの技術仕様や検証の仕組みはドラフト段階にあり、日程も確定していない。2026年第4四半期のテストネットとエアドロップ、2027年第1四半期のメインネット開始を目標としている。