ケネディクスグループで不動産デジタル証券(不動産セキュリティ・トークン、不動産ST)の運用を担うKDX STパートナーズは9日、「KDX STアプリ」の個人本会員7,002名を対象にした調査結果をプレスリリースで公表した。うち不動産STの保有者は2,391名で、株式現物の経験年数は10年以上の層が厚い一方、不動産STの投資経験は1年未満が919名に集中していることが明らかになった。
今回の調査は、日本証券業協会が定めた10月4日の「証券投資の日」を受けたもので、同社が不動産STの機能や情報を無料で提供するアプリの会員を対象に、同日時点のデータを集計した。
投資経験の内訳を見ると、会員7,002名のうち、4,707名が株式現物、4,806名が投資信託、2,051名が暗号資産、1,204名がクラウドファンディングの経験者だった。
不動産ST保有者の株式現物の経験年数は、10〜20年が573名、20〜30年が511名、30年以上が649名にのぼる。
一方、不動産STの投資経験は、保有者のうち1年未満が919名で最も多い。同社は、長期の運用経験を持つ層が、ここ最近になって不動産STを分散投資先の1つに加えているとの見方を示した。
投資家像を収入源で見ると、不動産ST保有者は給与収入が42.3%で最も高いが、本会員全体の57.7%を下回った。年金は保有者の19.7%に対し本会員全体が8.8%、利子・配当収入は10.3%に対し5.5%、不動産収入は9.0%に対し4.0%と、保有者がそれぞれ約2倍だった。
このほか、事業収入は保有者の11.5%に対し本会員全体が11.0%、世帯主の収入は2.9%に対し8.3%、その他・なしは4.3%に対し4.7%だった。
年金、利子・配当収入、不動産収入の割合の高さを踏まえ、同社は、給与所得以外に多様な収入基盤を持つ層で保有が進んでいると分析した。
また、不動産STの投資目的は、保有者で「利回り・値上がり益重視」が57.3%、「利回り・元本の安全性重視」が33.5%、「値上がり益重視」が7.6%、「積極的値上がり益重視」が1.6%だった。本会員全体では、順に55.6%、34.2%、8.3%、1.9%となった。
投資目的を巡り、同社は、積極的な値上がり益を狙う層はごくわずかで、値上がり益のみを追うのではなく利回りや安定性を重視して選ばれているとの見解を示した。
こうした結果を受け、KDX STパートナーズの中尾彰宏社長は、不動産STが資産分散の新たな選択肢として受け入れられ始めていると述べた。同社長は、少額から投資でき、投資対象が分かりやすいため、これから資産形成に取り組む層にも活用される可能性があるとし、「KDX STアプリ」をはじめとするデジタルサービスを通じて不動産ST市場の健全な発展に貢献する方針だと語った。