米商品先物取引委員会(CFTC)は5日、証拠金・レバレッジ・融資を伴う個人向けの仮想通貨取引(CTX)を対象に、包括的な規制の枠組みを整備する方針を示し、規則制定の事前通知を公表して意見公募を始めたと発表した。
規則制定の事前通知は、規則を策定する意図を通知して意見を募る文書で、CFTCは提出された意見を今後の規則制定などの検討に生かす方針を明らかにした。意見は書面で受け付け、期限は連邦官報への掲載から60日以内で、寄せられた意見はRegulations.govに掲載されるという。
意見公募では、全国統一の制度の下で仮想通貨市場と同取引での不正行為を防ぐ方法と、CFTCが2014年以降の監督経験から規制要件順守の最良事例と判断した業界慣行について、仮想通貨に特化した情報を市場参加者に提供する方法を募った。
また、仮想通貨取引専用に設計した指定契約市場の登録区分「仮想通貨市場」を規則で定める方法についても意見を求めている。
今回の公表について、CFTCのマイケル・セリグ委員長は発表文で、米国を仮想通貨の中心地であり続けさせる取り組みの一環と位置づけ、商品取引所法の趣旨と、既存の法的権限で連邦の仮想通貨市場構造を提案するとのトランプ大統領の指示に基づく新たな規則制定の始まりだと述べた。
また、経営破綻した仮想通貨取引所FTXのような詐欺的行為を事後の訴追だけにとどめず、未然に防ぐ規則を整備するため、必要な措置をすべて講じる考えを示した。
セリグ委員長は同日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、バイデン前政権下でCFTCと米証券取引委員会(SEC)が新たな規則を整備せず、執行を通じて規制したため、多くの仮想通貨企業が米国外へ移ったと分析した。寄稿によると、その一例のFTXは、創業者らが約80億ドルの顧客資金を自らの投資に不正流用して破綻し、CFTCとSECによる訴追は破綻後になった。
セリグ委員長は、今月、上院がクラリティー法案を前進させられなかったことを受け、CFTC登録の取引所に要件を課す仮想通貨取引規則と仮想通貨市場規則の策定に着手したと説明した。
クラリティー法案と異なり、規則は登録取引所での取引を義務づけない一方、単一の連邦規制の下での運営を望む取引所向けに、州免許の取引所とは異なり、証拠金・レバレッジ・融資を伴う個人向け取引を認める選択肢を設ける内容だと語った。


