ビットコイン( BTC )保有量が世界最大の上場企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、66.9億ドル規模のドル建て流動性を積み上げ、純有利子負債とビットコイン準備金の比率を示す「ネットレバレッジ」をほぼゼロ(0.10%)まで引き下げた。
なお、同社のマイケル・セイラー会長は24日にXへの投稿で「ネットレバレッジが0%になった」と明らかにした。
ネットレバレッジは、負債からドル資産を差し引いた金額を、保有するビットコインの評価額で割って算出する財務指標で、値が低いほど財務基盤が安定していることを示す。
ストラテジーは直近1週間で普通株式を約1,826万株(約20億ドル相当)売却し、このうち1.364億ドルをSTRCの買い戻しに、3.00億ドルをドル準備の積み増しに充当したうえで、残る約15.9億ドルを新設の「USDキャッシュ」に充てた。
同社の公式サイト(strategy.com)によると、この結果ネットレバレッジは現在0.10%で、ほぼゼロレバレッジの状態にあるという。
ネットレバレッジは、約67.5億ドルの負債からドル資産を差し引いた金額を、約660億ドル規模のビットコイン準備金の評価額で割って算出する。同社のネットレバレッジはこれまで5〜9%程度で推移していた。
セイラー会長は24日のX投稿で、新設したUSDキャッシュについて、デジタル信用資本の枠組みを強化する資金であり、ビットコインの追加取得や優先株の配当・利払い、普通株・優先株の買い戻し、転換社債の返済、ドル準備金の積み増しなど幅広い用途に充てる方針だと説明した。
なお、ストラテジーは8月10〜23日の2週間、ビットコインの売買を行わず、保有量は84万447BTCで据え置かれた。年間約17億ドルに上る優先株配当を支える51億ドルのドル準備金は、単純計算で約3年分の配当支払いをカバーする規模となる。
ストラテジーの変動利付永久優先株式STRCは、6月の安値から35%超上昇し、額面100ドルを下回る97.23ドルまで回復した。同社は5月にも2029年満期の転換社債15億ドル分を買い戻しており、負債圧縮に向けた動きは今回が初めてではない。
ビットコイン保有戦略で競合する資産運用会社ストライブ・アセット・マネジメントは今年に入り負債を完済し、優先株より弁済順位が上位となる負債を抱えていない一方、ストラテジーには優先株に先立って弁済される転換社債が約67.5億ドル分残っている。
同社の永久優先株式SATAは額面100ドルに回復し、市場価格に応じて株式を発行するATM(成行公募増資)プログラムを通じた新株発行を先週再開している。