米金融大手シティの機関投資家向け部門シティ・インベスターサービスは18日、公式声明でリアルタイム処理を軸とした新カストディ基盤「カストディ・プラス」の始動を発表した。ビットコイン( BTC )のカストディサービスを年内に開始する方針も明らかにした。
同社は独自の処理技術「シングルイベントプロセッシング(SEP)」の米国展開を完了し、配当や株式分割などの資産管理事務の80%超をリアルタイムで処理する体制を整えた。このうち任意型コーポレートアクションの処理時間は最大92%短縮され、対象分の96%は米国内で2時間以内に処理されているという。
決済サイクルの短縮化や市場の24時間化、AIによる意思決定の広がりを背景に、カストディ・プラスは標準化された従来型のモデルから、顧客の業務体制に応じて調整可能なモジュール型の仕組みへ転換したとしている。カストディ事業は世界100以上の市場を対象とし、62の自社直接市場を含んでいる。
シティ・インベスターサービス責任者のクリス・コックス氏は、シティのサービス部門が年間20億ドル規模をプラットフォーム戦略に投資していると述べた。同氏は、機関投資家向けに遅延や摩擦を排除する基盤整備を進めていると説明した。
同社はデジタル資産のカストディサービスを年内に開始する方針で、ビットコインを対象とする第一弾のサービスから始める予定だ。共通のデジタル資産アーキテクチャー上に構築し、従来型資産と仮想通貨資産を同一の枠組みで扱う一体型のカストディ体験を提供するとしている。
シティ・インベスターサービスのカストディ部門責任者アミット・アガルワル氏は、業界各社がレガシーな仕組みから次世代型アーキテクチャーへの移行を続ける中、顧客の変化する要望に応えるための取り組みだと語った。
仮想通貨カストディ市場には、シティ以外の大手金融機関も相次いで参入している。
米国では資産管理大手ステートストリートが関連の基盤を展開しているほか、銀行大手のUSバンコープ、BNY、PNC、資産運用大手フィデリティ・インベストメンツの仮想通貨カストディ子会社フィデリティ・デジタル・アセットなども既に同種のサービスを提供している。