メイルストロム最高投資責任者のアーサー・ヘイズ氏は8月5日、「クリプト・トレーダー・ダイジェスト」への投稿で、AI関連投資の拡大は技術ではなく不動産型の信用バブルであり、崩壊時に米政府が救済に動くことで最終的にビットコインが100万ドルを超える水準まで上昇するとの見方を示した。
ヘイズ氏は、データセンター建設への投資を「技術」ではなく「不動産」だと位置づけた。2000年のITバブルが収益の欠如を起点とした崩壊だったのに対し、今回のAI投資バブルはデータセンター建設への貸し付けが焦点となり、2008年の金融危機に近い信用収縮型の崩壊になると分析した。
データセンター建設の増加ペースは2027年中盤から後半にかけて鈍化し始め、2028年までに減速が明確になるという。
AIデータセンター投資をバブルとみなす専門家の間では、複数の懸念点が指摘されている。年間4,000億〜7,000億ドル規模、累計では数兆ドル規模とされる投資額に対し、現時点のAIモデルの関連収益は小さく、企業導入の実証実験の多くで投資対効果が低いという調査結果もある。
また、大型データセンターの投資回収には8〜10年以上を要する一方、対応するGPU等の半導体は数年で性能が劣化するとの指摘がある。
さらに、電力供給の制約も課題とされる。系統接続の順番待ちが数年単位に及ぶケースや、許認可手続きの停滞、設備調達の遅延により、発表済みの計画のうち実際に完了するものは一部に留まるとの見解がある。AI関連企業・半導体メーカー・クラウド事業者間で資金が循環する取引形態が増えており、この構造がリスクを集中させ、下落局面での影響を増幅させる可能性も指摘されている。
ヘイズ氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)が「緊急かつ急迫した」状況下で特別目的会社へ資金を貸し出せる権限に言及した。米財務省の外国為替安定化基金(ESF)には現時点で280億ドルの残高があり、過去の事例に基づくレバレッジ10倍を適用すれば、最大2,800億ドルをAI関連企業への支援に投じられると指摘した。
ビットコインについては、ストラテジーによる売却懸念などを背景に6万〜7万ドル圏でのもみ合いが続き、下値リスクは5万ドル程度に留まると分析した。
ヘイズ氏は、2026年末までのイーサリアムの目標値を5,000ドルとし、現水準からおよそ2.6倍の上昇を見込んでいる。
株式取引プラットフォームのロビンフッドがアービトラムを採用した独自チェーンを展開したことに言及し、現実資産のトークン化を巡る新たな物語がイーサリアムの評価を支えているとした。あわせて、ビットマインのトム・リー氏による関与が機関投資家の参入を後押ししているとの見解を示した。
なお、メイルストロムは無レバレッジでビットコインの保有を継続する方針だという。