クリプトクアント(CryptoQuant)のアナリスト、Julio Moreno氏は2日、コールドカードのハードウェアウォレット流出を受け、ビットコインのアクティブアドレス数が急増したと指摘した。
同氏によると、7月30日の64.5万から7月31日には約100万に達し、2024年12月10日以来の高水準になったという。データは主に送金目的のアドレスの増加によるものだとしている。
同氏の分析では、受取アドレスの増加は送金アドレスほど顕著ではなく、資金を移す動きに偏りがあったことがわかる。Moreno氏は「極度の警戒」から資産を移動させる利用者が多かったとみており、コールドカード被害への懸念がオンチェーンの行動に直接表れた形だと述べた。
コールドカードは、カナダのCoinkiteが手がけるビットコイン専用のハードウェアウォレット。2021年3月のファームウェア統合に起因する不具合により、一部端末でシード生成時にハードウェア乱数生成器ではなくソフトウェア由来の擬似乱数が使われていたことが判明した。
この欠陥により、端末を物理的に操作しなくても攻撃者が秘密鍵を再現できる状態にあった。窃取は7月30日に始まり複数の波に分かれて発生し、Galaxy Researchの分析では8月1日時点で約4,585アドレスから累計約1,367BTC(約8,900万ドル)相当が流出したとされる。
CryptoSlateの報道によると、7月31日には10BTC未満の取引所への入金が7,300BTCに達し、2月6日以来の高水準となった。クリプトクアントのアナリスト、JA Maartunn氏は、脆弱性の公表後に古いUTXO(未使用トランザクション出力)から約7万7,402BTCが動いたと指摘した。
同氏は、この動きを長期保有者の売却ではなく資産保全のための移動とみている。一方、2022年のFTX破綻時には投資家が取引所から自己管理型ウォレットへ資金を移す動きが中心だった。今回はその逆で、取引所への資金移動が目立つ形になっている。