仮想通貨資産運用大手21Sharesが提供するハイパーリキッド(HYPE)の現物型ETF「2THYP」は、13日に運用開始以来過去最高の取引高と純流入額を記録した。
21Sharesの資本市場担当ディレクターであるマイケル・フリードマン氏がThe Blockに語ったところによると、同ファンドの同日の取引高は810万ドルに達し、純流入額は約490万ドルを記録している。今週初めにローンチされたばかりの同ETFにとって、運用開始数日間で最も活発な1日となったことが判明した。
今回の資金流入の背景には、大手仮想通貨取引所コインベースが分散型取引所(DEX)であるハイパーリキッドにおいて、ステーブルコインUSDCの正式な「トレジャリー・デプロイヤー」に就任したことが大きく影響している。
フリードマン氏は、コインベースによるUSDCサポートの拡大発表が、ETFの取引活性化において重要な役割を果たした可能性が高いと分析している。USDCは2023年のハイパーリキッドプラットフォーム提供開始以来、ハイパーリキッドにおける主要なステーブルコインとしての地位を維持しており、今回の提携によりその役割がさらに強化される格好となった。
コインベースは提携に伴い、ハイパーリキッドのネイティブステーブルコインであるUSDHの発行体「ネイティブマーケッツ(Native Markets)」から、ブランド資産の購入権を獲得した。これにより、ネットワーク内で優先的に使用されるステーブルコインは従来のUSDHからUSDCへと切り替わる。
コインベースはハイパーリキッドのステーブルコイン・フレームワークに従い、オンチェーン資本市場におけるUSDCの役割を強化することで、エコシステムの流動性拡大と資金移動の円滑化を支援する方針を打ち出している。
ハイパーリキッドを取り巻くETFの動きは、21Sharesにとどまらない。米ビットワイズ・アセット・マネジメントも5月14日、HYPEの現物価格に連動する「Bitwise Hyperliquid ETF(BHYP)」を15日にニューヨーク証券取引所へ上場させると発表した。
同ファンドは、米国で認可された初期のハイパーリキッド現物ETFとして、自社運用部門を通じた独自のステーキング報酬還元スキームを導入しており、投資家に対して現物価格の変動以外のリターンを提供する設計を特徴としている。
ハイパーリキッドは、2025年における年間取引高が前年比400%増の2兆9,000億ドルを記録するなど、分散型デリバティブ市場における主要なインフラへと急成長を遂げている。世界のオンチェーン・デリバティブにおける未決済建玉(OI)の約60%を同ネットワークが占める中、主要取引所によるインフラ支援と機関投資家向けETFの拡充は、ハイパーリキッドの市場シェアをさらに強める要因となっている。


