*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
ビットコイン( BTC )は、約3か月ぶりとなる8万ドルを上回った。背景には、米国の暗号資産市場構造改革法案で(クラリティー法案)の進展期待が高まったことがある。
クラリティー法案をめぐっては、4日、共和党のトム・ティリス上院議員と民主党のアンジェラ・アルソブルックス上院議員の間で、ホワイトハウスも関与した歴史的な修正案合意が報じられた。早ければ来週にも法案審議、いわゆるマークアップが行われる見通しであり、ポリーマーケットにおける法案成立確率も、従来の40%台から70%前後まで急上昇している。
CMEの先物市場の動向を見ると、価格差益を狙うヘッジファンドなどがロングポジションを増加させている(下画像黄枠)。規制整備の進展期待を背景に、機関投資家のリスク選好が強まりつつある状況である。
オプション市場でも、現値より高い価格帯のコールオプションが増加している(下画像赤枠)。これによりPCR(プット・コールレシオ)は低下しており(下画像黄矢印)、市場参加者の目線が上方向に傾いていることが示唆される。
こうした投資家心理の改善は、Crypto Fear & Greed Indexにも表れている。同指数は今年1月以来となる50の水準まで回復しており、3〜4月の低迷局面からニュートラル圏まで戻した格好である(下画像黄矢印)。
クラリティー法案の成立は、暗号資産市場におけるルールの明確化を通じて、ステーブルコインなど関連分野への新規参入を促すと予想され、市場ではポジティブな材料として受け止められている。
ステーブルコイン発行額の増加は、金融市場における量的緩和政策に近い効果を持つ面がある。暗号資産市場全体の流動性を高め、ビットコインなど暗号資産への買い余力の拡大につながる可能性があるためだ。来週審議が始まる可能性があるクラリティー法案の状況について、注視する必要がある。


