アーク・インベストメント・マネジメント(ARK Investment Management)は23日、2026年第1四半期(1〜3月)のビットコイン( BTC )市場を分析した四半期レポート「The Bitcoin Quarterly(Q1 2026)」を公開した。データ基準日は2026年3月31日で、価格の大幅下落とは裏腹に、オンチェーン指標では強気の動きが観察されたと指摘している。
価格面では、ビットコインはQ1に22%下落して約6万8,200ドルで四半期を終えた。200日移動平均線(9万613ドル)、短期保有者のコストベース(8万2,767ドル)、オンチェーン平均(7万8,039ドル)という3つの主要サポートを下抜けたことで、テクニカル上は弱気環境に突入した格好だ。
一方、実現価格(約5万4,177ドル)や投資家価格(約5万ドル)には至っておらず、歴史的な底打ちを示すシグナルはまだ点灯していないとアークは分析する。
機関投資家の動向については、米国のビットコイン現物ETFの保有残高が約129万BTCでほぼ横ばいを維持した点を強調している。22%の下落局面でも明確な投げ売りは確認されず、機関投資家のコンビクション(確信)は依然として強固だとレポートは評価する。
また、Q1中に「確信型買い手」(長期蓄積志向の投資家層)の保有量が約213万BTCから約360万BTCへと69%急増しており、価格下落を買い場と捉えた長期志向の投資家が吸収したと説明している。
量子コンピュータリスクへの言及も注目点だ。グーグル(Google)とカリフォルニア工科大学・オラトミック(Oratomic)の研究により、ビットコインの楕円曲線暗号を破るのに必要な物理量子ビット数が従来推定の約20分の1の50万未満に圧縮される可能性が示されたとレポートは指摘する。
アーク試算では、ビットコイン総供給量の約33%が長期的なリスクにさらされており、ポスト量子暗号への移行加速の重要性が増していると強調した。
マクロ環境については、米労働統計局(BLS)が非農業部門雇用者数を86万1,000人下方修正したことや、民間インフレ指標「トゥルーフレーション(Truflation)」のコアインフレ率がコロナ禍前以来の低水準となる前年比1.11%まで低下したことを挙げ、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを加速する余地が生まれつつあるとしている。
アークは、こうした金融緩和的な環境がビットコインを含むリスク資産にとって追い風になり得るとの見方を示した。
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