オンチェーン分析プラットフォームのアークハム・インテリジェンスが公開したデータによると、仮想通貨ウォレット「bc1qu…czd」が7日、302.422BTC(32億円相当)をバイナンスの入金アドレスへ送金したことが確認された。
該当ウォレットは2025年1月から3月にかけて合計約513BTCを平均単価97,541ドルで取得。302BTCの移送後も残高は約200BTCを維持している。
現在の試算では、現在のBTC価格68,284ドルは平均取得単価を30%以上下回っており、売却に踏み切った場合は14億円以上の損失が確定する。
なお同ウォレットは移送の約9時間前にも10.395BTCを別アドレスへ送金しており、複数回にわたる資金移動が確認されている。
取引所への大口移送は一般的に売却の前段階と見なされるため、市場では短期的な売り圧力への警戒感が高まっている。バイナンスのBTC保有量はここ数週間で増加傾向にあり、集中リスクを指摘するアナリストも少なくない。
今回の動きは、仮想通貨市場全体で大口ウォレットの活発化が続く中で発生したものだ。先月は13年以上休眠状態だったウォレットが2,100BTCを移動させた事例が確認されており、別の大口投資家も52億円相当のBTCをバイナンスへ送金している。
オンチェーン分析企業のサンチメントは3月27日、10〜1万BTCを保有するウォレット群が過去1カ月で合計61,568BTCを新規取得したと報告する一方、小口ウォレット群も同水準のペースで保有量を増やしており、強気転換のシグナルとはなっていないと指摘している。
マクロ環境の悪化も大口の動向に影響を与えているとみられる。米国とイランの地政学的緊張が原油価格を押し上げ、インフレ懸念が世界市場の重石となっている。一方、ストラテジーやメタプラネットなど上場企業によるBTC継続購入も観測されており、市場参加者の見方は二分している。