仮想通貨取引所・ウォレットサービスを手がけるバックパック(Backpack)は23日、独自トークン「BP」のTGE(トークン生成イベント)を実施した。
総供給量は10億トークンで、発行時点では25%にあたる2億5,000万トークンが流通する。このうち2億4,000万トークン(24%)がポイント保有者へ、1,000万トークン(1%)がNFTコレクション「Mad Lads」保有者へ配布される。 創業者・従業員・投資家への直接のトークン配布は一切行われない。
また、チーム向けのトークン配分は個人に直接付与されず、会社保有の資産(コーポレートトレジャリー)として管理される。さらに将来的な米国IPO実現後、少なくとも1年間は売却・移転できないロックがかかる仕組みだ。チームメンバーや投資家は、トークンではなく株式(エクイティ)を通じてのみ経済的利益を得る構造だ。
同社が採用した仕組みは、多くのトークンプロジェクトで問題視されてきたインサイダーによる早期売り抜けを構造的に防ぐ設計となっている。創業者や投資家が発行直後に大量のトークンを売却し、一般ユーザーが損失を被るケースが業界で繰り返されてきた背景がある。
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供給は3段階で展開される。発行時の25%はすべてユーザーへ即時配布。
続くIPO前フェーズでは37.5%が追加配布されるが、時間ベースのスケジュールではなく、新規管轄での規制承認・新製品ローンチ・市場拡大など測定可能な成長指標の達成によってのみトリガーされる。残り37.5%はIPO後にコーポレートトレジャリーへ保管される。
ユーティリティとして、BPを最低1年間ステーキングしたユーザーは発表時点での会社の20%相当の株式プールを適格ステーカー全員で分け合う形で同社株式に転換できるほか、トークンを手放すことなくIPO価格での株式優先配分も受けられる。
発表によると、同社のトークノミクスは短期的な流動性イベントを目的とせず、米国でのIPO実現を唯一の長期目標として設計されている。多くのプロジェクトがTGE時の早期流動性を優先する中、真逆の設計を採用した格好だ。
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