米アラバマ州中部地区連邦地方裁判所は、大手仮想通貨取引所バイナンス(Binance)らがテロ組織の資金供与を助長したとして提起されていた訴訟に対し、棄却する決定を下したことが11日、裁判所の記録により明らかになった
チャド・W・ブライアン連邦地方判事は、原告側の訴状が被告ごとの具体的な責任を特定していない「包括的な訴え(ショットガン・プレディーング)」に該当すると指摘。多数の被告と事実関係が一括して記述されており、どの被告のどの行為が損害を引き起こしたのかという因果関係が不明瞭であると判断した。
本訴訟は、2023年10月のハマスによる攻撃の犠牲者家族らが、バイナンスが制裁対象者へのサービス提供を通じてテロを助長したと主張し提訴したものだ。ニューヨークでも同様の訴訟が棄却されている。
今回の棄却は「不利益なし」の判断であり、原告には訴状を修正する機会が与えられた。裁判所は原告に対し、各被告の具体的な行為と損害のつながりを明示するよう求め、4月10日を提出期限とした。
バイナンスは過去に米当局と巨額の和解に達しているが、最近では米司法省(DOJ)がイランの制裁回避に関する新たな捜査を開始したとの報道もあり、法的監視が再び強まっていると見られる。
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今後は修正された訴状の内容や、進行中の当局による捜査結果が焦点となる。


