暗号資産(仮想通貨)分析企業のクリプトクアントは10日、週間市場レポートを発表。イーサリアム( ETH )のネットワーク利用状況と、価格パフォーマンスの間に乖離が見られると指摘した。
イーサリアム価格が50%以上下落したにもかかわらず、イーサリアムのアクティブアドレスは過去最高を記録している。
イーサリアム・ネットワークへの参加は現在のサイクルで大幅に拡大し、1日あたりのアクティブアドレスは2026年2月に180万~200万に到達。過去最高を記録し、2021年の強気相場で記録されたピークを上回った。
一方で、価格は2024年にサイクル最高値に達した後、ユーザーアクティビティが増加を続けているにもかかわらず、50%以上下落している。
クリプトクアントは、これは以前のサイクルとは異なる動きだと指摘した。2021年には、イーサリアムのアクティブアドレスの急増は、価格の力強い上昇と同時に起こっていた。
しかし今回は、価格面の弱さにもかかわらず、イーサリアムエコシステムの採用やユーザーの参加は拡大している。
内部コントラクト呼び出しや自動プロトコルのやり取りなど、スマートコントラクトによるトークン転送は、DeFi(分散型金融)、ステーブルコイン、レイヤー2エコシステムなどの成長を反映して、過去最高レベルに達しているところだ。
関連: イーサリアム財団とVirtuals Protocol、AIエージェント間取引規格「ERC-8183」を発表
クリプトクアントは、現在はネットワークアクティビティよりも資本フローの方が価格の動きをよりよく説明できるとも分析した。
ビットコインよりも取引所へのイーサリアム流入量が多い時期は、ETH/BTC価格比率の低下と一致しており、イーサリアムに対する相対的な売り圧力が強まっていることを示す。
イーサリアムの実現時価総額(それぞれのトークンが最後に取引された時の価格で計算した総額)の1年間の変化はマイナスに転じており、資本が流出していることを表している。クリプトクアントは、これがイーサリアム価格の弱さと密接に関連していると述べた。
一方で、シチズンズJMP証券のアナリストは10日、イーサリアムの採用が進むにつれて、その価格はマクロ経済の変動と関連する投機的な資金流入に牽引されるのではなく、実需によって左右されるようになるとの予測を披露した。
機関投資家のチェーン採用やAIエージェントによる取引需要、米国における政策の進展期待などを背景に、2026年には、イーサリアムのファンダメンタルズがより大きな役割を果たすようになると予想し、楽観的な見解を示している。
関連: ブラックロックがステーキング対応のイーサリアム現物ETF上場、報酬の82%を還元
関連: イーサリアムの価格と将来性を解説|今後の注目ポイントと中長期の成長シナリオ


