ウォール・ストリート・ジャーナルが6日に報じたところによると、予測市場の2強であるカルシとポリマーケットが、それぞれ約200億ドル(3.1兆円)の企業評価額での資金調達ラウンドを潜在的投資家と協議していることが複数の関係者の話として明らかになった。いずれも昨年末時点の評価額から約2倍に相当する水準で、交渉は初期段階にある。
カルシは2025年12月、パラダイムやセコイア・キャピタルなどから10億ドルを調達し、評価額は110億ドルだった。現在の年換算収益は10億ドルを超え、15億ドル前後との情報もある。
一方、ポリマーケットは2025年10月にニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)が最大20億ドルの出資に合意した際の評価額は90億ドルだった。今回の交渉が成立した場合、両社はほぼ同水準の評価額を持つ競合として並び立つ形となる。
予測市場は2024年の米大統領選で注目を集めて以降、スポーツ・政治・経済・エンタメなど幅広い分野の賭けの場として急拡大した。カルシは米国でCFTCの承認を受けた合法的な取引所として運営し、ポリマーケットは現在米国ユーザーへのアクセスを制限しているが、今年中に国内規制対応版のアプリ公開を予定している。
また、米SECとCFTCが3月初旬に仮想通貨および予測市場に関する規制案をホワイトハウスに提出するなど、制度整備も進展している。
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両社の急成長の一方で、規制リスクも顕在化している。カルシとポリマーケットはいずれも、米国のイラン攻撃やイランの最高指導者ハメネイ師の失脚を対象とした賭けを提供したとして批判を受けた。また今週、ウォール・ストリート・ジャーナルはポリマーケットが大学の学生組織に数千ドルを提供して新規ユーザー獲得を促すなど、大学生を積極的に取り込む手法についても報じている。
こうした問題を受け、共和党のブレイク・ムーア議員と民主党のサルード・カルバハル議員は6日、戦争やスポーツを含む特定のテーマに関する予測市場の提供を制限する法案を共同提出した。両社ともコメントを出していないが、規制・立法両面からの圧力が資金調達交渉の行方に影響を及ぼす可能性がある。
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