暗号資産(仮想通貨)マイニング企業ライオット・プラットフォームズは2日、2025年通期の決算を発表。年間の総収益が過去最高に達した。同社はAI(人工知能)と高性能コンピュータ(HPC)事業の拡大に注力しているところだ。
2025年の総収益は6億4,740万ドル(約1,020億円)で、2024年の3億7,670万ドルから大幅に増加した。この増加は主に、ビットコイン( BTC )マイニング収益が2億5,530万ドル増加したことによるものだ。
2025年には5,686BTCを採掘。前年の4,828BTCから増加している。ビットコインマイニング収益も、前年の3億2,100万ドルから、2025年は5億7,630万ドル(約910億円)に増加した。
主に、運用ハッシュレートが増加したことが背景にあり、世界平均ネットワークハッシュレートの上昇で一部相殺された。現在、ライオットは1万8,000BTC(時価約1,900億円)以上を保有している。
ライオットのジェイソン・レスCEOは、次のようにコメントした。
AIによる電力需要を背景に、ライオットは大規模かつ多角的なデータセンター運営企業へと変革するという取り組みを開始した。
1月には、アドバンスド・マイクロデバイス社とのデータセンター契約を発表。当初10年間の契約期間で3億1,100万ドル(約490億円)の収益を生み出すと予想されているところだ。この契約では、ビットコインマイニングよりも1メガワットあたりの粗利益が2.5倍高くなるとしている。
レス氏は、このリース契約の第一段階の運用をすでに開始していると述べた。また、すぐに利用可能な電力インフラや、19億ドル(約2,990億円)を超える流動性資金を土台にして、今後もインフラ基盤を積極的に拡大していくための体制を整えていると続ける。
先月、ライオットの大株主であるスターボード・バリューはテラウルフ、コアサイエンティフィックなどの競合他社と比べて、ライオットの株価パフォーマンスが低いと指摘。AI・HPC事業拡大を求めていた。
具体的にはAI・HPC事業だけで、年間16億ドル(約2,500億円)以上のEBITDA(金利・税金・減価償却などを引く前の利益)を生み出し、最終的に90億ドル~210億ドル(約1.4~3.3兆円)の株式価値を生み出す可能性があると推計している。
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ライオットは今回、これに応答する形でグラフを提示。同業他社と比較して電力容量(1メガワット)あたりの企業価値(EV)という観点で、低い水準にあると指摘した。
また、グラフではAIなどのデータセンターのリース契約を「締結済み」か「未締結」かで企業を分類。リース契約を締結している企業は高い倍率で取引されていることを示している。
これを見ると、ライオットはAMDとのリース契約を発表・開始したところだが、現在は「未締結」の企業群に近い、低い評価水準に留まっていることが分かる。
その上で今後、AMDとの契約や、同社の実行能力、信用力の高いテナントとの提携が、この電力容量あたりの企業価値を押し上げ、株主価値を高めていくと示唆した。具体的な期限は明確にしていないが、将来的には1.2ギガワット級の巨大なデータセンター容量の構築を目指している。
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