JPモルガンのアナリストは8日、仮想通貨市場で安定化の兆しが見られ、デリスキング(リスク削減)が緩和していると分析した。The Blockなどが報じた。
同社マネージングディレクターのニコラオス・パニギルツォグロウ氏率いるアナリストチームは、ビットコインとイーサリアムのETF資金フロー、パーペチュアル先物市場のポジション指標、CMEビットコイン先物が売り圧力の緩和を示していると指摘した。
昨年12月はビットコインとイーサリアムのETFが資金流出に見舞われた。一方で株式ETFは過去最高の月間純流入額を記録し、世界で2,350億ドルが株式商品に流入した。
しかし2026年1月に入り、ビットコインとイーサリアムのETF資金フローデータは「底打ち」の初期兆候を示している。アナリストは「これらの指標を総合すると、2025年第4四半期に個人投資家と機関投資家の両方が行った仮想通貨ポジション削減は終了した可能性が高い」と述べた。
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一方で、7日はXRP現物ETFが上場後初めて資金流出を記録した。SoSoValueのデータによると、純流出額は4,080万ドルだった。
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また、アナリストは流動性状況の悪化が最近の仮想通貨の調整に影響したかどうかについても言及した。
CMEビットコイン先物とビットコインETFの取引量による価格への影響を含む市場の広さと流動性指標を検証し、流動性悪化が売却を引き起こした証拠はほとんど見られないと結論付けた。「代わりに、10月10日のMSCIによるマイクロストラテジー指数除外可能性の発表がデリスキングを引き起こし、仮想通貨市場の調整の主要因になったと考えている」と述べた。
MSCIは6日にデジタル資産保有企業を指数から除外しない決定を発表した。しかしビットコイン価格は反応せず、8日には一時9万ドルを下回っていた。
仮想通貨市場分析を専門とするブル・セオリーは7日、「MSCIは除外リスクを取り除いた一方で、指数連動ファンドによる自動買い需要という強力な上昇要因も同時に消失させた」と指摘した。MSCIは除外を見送る一方で、デジタル資産保有企業について株式数、外国組入率、国内組入率の増加を実施せず、新規追加やサイズセグメント移行も延期すると発表した。
従来、指数構成企業が新株発行を行うとMSCIは指数内の銘柄の総株式数を更新し、指数に連動するパッシブファンドは自動的に新株を買い付ける必要があった。しかし今回の措置により新株発行時も指数上の株式数が据え置かれるため、パッシブファンドによる自動買い付けは発生しなくなる。
JPモルガンの以前の試算では、ストラテジーがMSCI指数から除外された場合、約28億ドルの資金流出が発生し、他の主要指数も追随すれば流出額は88億ドルに達する可能性が挙げられた。今回の決定によりこのワーストシナリオは当面回避された。
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