調査報道メディア「Whale Hunting」の報道によると、ベネズエラのマドゥロ政権が最大600億ドル(約9兆4000億円)相当のビットコイン( BTC )を「影の備蓄」として保有している可能性が浮上した。
同報道によれば、この資産は2018年以降、米国の経済制裁を回避するため、金の輸出や原油取引を通じて蓄積されたという。
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一部メディアは、この金額を現在のビットコイン価格で換算すると60万から66万BTCに相当すると報じており、この規模が事実であれば、ストラテジー社に匹敵し、エルサルバドルの国家備蓄を上回る可能性もあるとされる。
ただし、この情報は人的情報源に基づくもので、ブロックチェーン分析による検証は行われていない。
2026年1月にマドゥロ大統領が米軍作戦で拘束されたことを受け、この「影の備蓄」へのアクセス権を誰が握っているかが最大の焦点となっている。
報道では、このシステムの設計者とされるアレックス・サーブ氏が、コールドウォレットの秘密鍵を管理する中心人物である可能性が指摘されている。
サーブ氏は1971年コロンビア生まれの実業家で、ベネズエラ政府との契約で巨額の利益を得たとされ、米当局から資金洗浄の容疑で起訴された。2023年12月に囚人交換でベネズエラへ送還され、2024年10月から同国の産業大臣を務めている。
秘密鍵の所在が依然として不明なため、この60万BTCは事実上「ロック」された状態が続いている。米国としては、秘密鍵を確保できれば、資産を凍結するか戦略的ビットコイン備蓄に組み入れるかの選択が可能となる。
専門家は、もし米当局がこれらの資産を確保し凍結した場合、ビットコイン流通量の約3%が長期間市場から除外されることになり、供給ショックを引き起こす可能性があると指摘する。
しかし、現段階では秘密鍵の確保が前提条件となっており、今後の展開が仮想通貨市場の動向を左右する重要な要因となりそうだ。
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